東山彰良氏(直木賞作家) × 池上冬樹氏(文芸評論家) 特別対談を開催しました

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6月30日、心地良い小雨の音が響く6月の終わり、日本文学科主催 作家特別対談が開催されました。

作家特別対談は、日本文学科にて創作論を教えてくださる文芸評論家の池上冬樹先生と、直木賞や芥川賞を受賞された作家とによる、一般公開の特別対談です。

これまで、唯川恵氏穂村弘氏中村文則氏角田光代氏をお迎えしてきましたが、毎回、学内・学外から400名を超える方々にお越しいただきました。そして今回、昨年度直木賞を受賞された台湾ご出身の東山彰良さんをお迎えすることとなりました。

会場はステンドグラスが綺麗な礼拝堂です。開場前からすでに足を運んでくださる方の姿も多く見かけ、期待が高まっていきます。開演近くになるとすでに雨も止み、中庭に広がる青々とした芝生はしずくを受け美しく輝いていました。

満員の礼拝堂で開始した特別対談は、池上先生と東山先生の仲の良さが伺えるものとなりました。おふたりの絶妙な掛け合いに、会場からは何度も笑いが起こりました。その雰囲気の良さがおふたりにも伝わったのでしょうか。会場との距離感というものをまったく感じさせない、非常に居心地の良い対談となりました。

東山先生はどうして作家になったのか(予想外のお話でしたね)、どうやって物語を考えられるのか、影響を受けた作品・作家や音楽のお話、バイクで旅をされた時に起こった驚く出来事、さらにはご家族とのエピソードなどなど、たくさん話してくださいました。気さくに話してくださる先生に好感と親近感を抱いた来場者がとても多かったようです。

作家特別対談に何度も足をお運びいただいている方々もいれば、今回が初参加の方々もいました。学外からお越しくださるリピーターの方々からは、「今回も参加できて本当に嬉しかった。次も期待しています」という声が寄せられました。

初めて参加した日本文学科の1年生たちは、「緊張するかと思ったけれども、こんなにリラックスして聞けるとは思わなかった」、「大学で作家さんに会えるなんて思わなかった」、「こんな機会があるなんて、この大学に入学して良かった」と、興奮冷めやらぬようでした。

東山先生が学生たちに伝えてくださったメッセージ、とても心に響くものでしたね。皆さん、それぞれどう捉えられたでしょうか。

特別対談終了後に開催された恒例のサイン会も大好評で長い列ができました。直木賞受賞作であり、選考委員全員が圧倒的賛辞を送った傑作である『流』に、サインをいただいていた方が多くみられました。

日本文学科主催 作家特別対談も5回目となりました。この度も、お越しいただいた皆さまのおかげで盛会となりました。心より感謝申し上げます。東山先生、池上先生、ありがとうございました。

第6弾はこの秋開催を予定しています。ご期待いただければと思います。また秋にお会いいたしましょう。