いまこそ「よむ本」:知的生産の技術
2020.05.26
教育学部教育学科幼児教育専攻 西浦 和樹 教授 [教員プロフィール]
名著を読む:「学生時代に読んでほしい本」と聞かれて思い浮かぶ本が2冊あります。
一つは、「知的生産の技術(岩波書店|梅棹忠夫)」です。この本に出合ったのは、大学院生時代に論文を作成する際に、「もっと文章がうまくなりたい」と考えていた時期があります。文章の書き方がわからずに、悩んでいる方は、「相手に伝える文章」のヒントが書かれています。
知的な営み、即ち自分の考えを相手に伝える「文章」の書き方には、コツがあるということです。上達するには「やり方は、盗んでまねる」というのが近道です。また、「句読点の打ち方」や「わかちがき」などのルールを自分なりに持っていることです。
そして、当時の環境と大きく違うのは、「紙、ノート、鉛筆、・・・」から「ワード、エクセル、パワーポイント、・・・」といったアナログツールとデジタルツールを使い分ける能力も必要です。
最後に最も重要なのは、自己の意識改革と自己鍛錬です。変化を求める姿勢が自己の成長につながります。
なお、この本は、1969年7月に発売されてから2019年3月で99刷になる名著中の名著です。名著は何度か読み返すと、新しい見方や考え方、発見につながるヒントが得られます。
(二つ目の名著は、次回に続く)