会津の米粉を使ったパンを開発しています【現代ビジネス学科・石原ゼミナール】

現代ビジネス学科石原ゼミナールは、昨年度より福島県会津地域の関係者と連携し、地域産業の活性化をはかるための取り組みを推進しています。昨年度は、会津地域の郷土料理をコンセプトに、地場の食材を「こづゆ」のだし(貝柱だし)で煮込んだ「會津おでん」を開発しました。
今年度は、茶道文化とともに受け継がれてきた主菓子(おもがし)のブランディングや会津産コシヒカリの米粉を活用した商品開発を進めていくことになりました。
報道されているように、近年は国際情勢の影響でパンの主原料となる小麦の価格が高騰しています。その一方で、国産の米については、さらなる活用策を検討する必要性が叫ばれています。
このような状況に鑑み、石原ゼミでは会津若松市の和食料理店およびフランス料理店、福島県内の製粉会社と連携し、小麦粉を使用しない米粉パンの開発を試みることになりました。
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7月20日(木)、石原ゼミの学生たちは、学内で米粉パンの試作を初めて取り組みました。米粉パンは、米粉だけでは膨らませることができません。また、米に含まれるアミロースの量や米粉の粒子の細かさ、デンプン損傷率によって出来具合いが異なってきます。材料の配合についても、わずかな量の違いや温度によって完成度に差が生じてしまいます。
学生たちは、独自で作成したレシピをもとに、材料を慎重に測定したり、発酵の時間や温度などを見極めたりしながら試作に取り組みました。今回の試作で製造したパンは、ローフタイプと円形のあんぱんの2種。あんぱんには、石原ゼミ生が手づくりで作った白小豆のあんこを包みました。江戸時代から会津の主菓子に使用されてきたと言われる貴重な白小豆は、福島県磐梯町の農場で栽培も試みています。

試作の結果、ローフタイプは十分に膨らませることができましたが、改良の余地も多く、完成させるためには試作を繰り返す必要があることがわかりました。また、あんぱんについても、味は良いものの、食感を改良したり、成形の方法を見直したりする必要があることがわかりました。

初回の試作を終え、石原ゼミ生たちは「今後も改良作業を継続しながら、完成度を高めていきたい」、「米粉のパンづくりは難しいが、小麦粉のパンとは異なる美味しさがある。お客様に喜んでいただけるような商品にしたい」といった抱負を述べていました。

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