秋田県では、赤飯をつくるときに伝統的に「てんこ小豆」と呼ばれる黒ささげが使われています。しかし、近年は生産量が減少しており、使用したいときに入手できないという状況が続いています。また、若年層を中心に「てんこ小豆」を知らない方々も増えており、赤飯を作る家庭も減少しているようです。
このような状況に鑑み、現代ビジネス学科石原ゼミナールは、秋田県の農業生産者、商工業者、横手市生活研究グループ、秋田県立増田高等学校とともに研究会を設立し、秋田で受け継がれてきた「赤飯」の味を後世に伝えるために「秋田てんこ小豆伝承プロジェクト」を推進しています。
プロジェクトでは、昨年度より横手市増田地区の圃場で「てんこ小豆」の生産活動に取り組み、初年度となる2022年は約90kgの豆を収穫することができました。そして、今年度も同地区の約15アールの圃場で生産活動に取り組むことになりました。
6月9日(金)、あいにくの小雨が降る中、増田地区の圃場で播種会を開催しました。播種会には、石原ゼミ生を含む研究会の会員に加え、増田高等学校の生徒のみなさんやこども園の園児のみなさんにも参加していただきました。
播種したてんこ小豆は、8月中旬頃より「さや」が収穫できるようになります。播種会に参加した学生たちは「今年度は収穫作業に加え、除草や選別の作業も行いたい」と話していました。
昨年度プロジェクトで生産した「てんこ小豆」は、横手市増田地区の「旬菜みそ茶屋くらを」のほか、秋田県内のグランマート(スーパーマーケット)各店で販売されています。