現代ビジネス学科の市野澤潤平教授を責任編者とする『観光人類学のフィールドワーク:ツーリズム現場の質的調査入門』が、ミネルヴァ書房から出版されました。観光の現場における参与的フィールドワークに焦点を当てた、日本で初めての書籍となります。
既存のフィールドワーク教本は、社会調査を専門とする読者を想定して、調査の方法論を詳細に解説します。対して本書は、「フィールドワークを専⾨的に学ぶわけではない人向けのフィールドワーク教本」として、様々な観光現場を調査したフィールドワーカーのロールモデルを提示することに重きを置いています。事例編の各章では、執筆者の実体験に基づき、スムースに進まない調査に四苦八苦する自画像が描かれます。もちろん、卒業研究などで現地調査をする学生のために、研究テーマを見いだすためのヒントや、予想される困難とその対処法など、実践的なノウハウも教示されます。総じて、フィールドワーク/ワーカーへの想像力を通して、学生をフィールドへと誘うことを企図するのが、本書の特長です。
観光をテーマとした調査研究に興味がある方、ぜひご一読ください。
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