『キャリアアップセミナー~女性としての生き方を問い、未来を展望しよう~』では、様々な分野で活躍する女性達をゲストにお招きし、その仕事と人生についてお話をうかがっています。それぞれの学生が自分の専攻や専門分野を問わず幅広いロールモデルに学ぶことで、生き方・働き方についての視野を広げることが目的です。
2025年度キャリアアップセミナーは、全8回+特別編を予定しています。第1回として、5月12日(月)に株式会社Will Lab(ウィルラボ)代表取締役 小安美和氏をお招きし、『これからの女性の生き方、働き方~Willから作る自分らしいキャリア~』をテーマに開催。会場となった宮城学院女子大学講堂には、学科学年を越えて500名程の学生が集いました。
小安氏は、大学卒業後、日本経済新聞社に入社。その後2005年株式会社リクルートに入社され、エイビーロードnet編集長、上海駐在などを経て、2013年株式会社リクルートジョブズ執行役員経営統括室長兼経営企画部長を歴任されました。2017年3月には株式会社Will Labを設立され、企業や地方自治体と連携し、全国各地で女性のエンパワーメント、女性のリーダー育成などジェンダーギャップ解消に取り組まれています。特に2021年からは、コロナ禍で困窮する家庭(主にひとり親)への就労支援に力を注がれている一方、女性の経済的エンパワーメントを目指すWomen20の日本共同代表を務められています。
(※内閣府サイトより)
何のために生き、はたらくのか
ご自身のこれまでのキャリアと歩んで来られた道を示されながら、「女性×はたらく」を阻む、機会や経験のなさ、働き方、など5つの壁について具体的に語られました。人生100年時代を迎え女性の人生と家族の姿が多様化する今、長距離走に見立てたこれからのキャリアを女性がどう生き、どう働き、どう自分らしく作るべきか、これからを生きる学生に提言していただきました。
“ありたい姿”に向けて一歩ずつ、一歩ずつ
わたしはどこから来て、どこへ向かうのか?長い視野でキャリアを考え、誰かの真似ではない自分らしさを追求したリーダーシップを描く方策などの講義は、学生ひとり一人の胸に響いた様です。
<参加学生のレポートより抜粋>
・女性が働くにあたって、もはや働かない方が楽に生きられるということに少し納得してしまう世界が自分は嫌だなと思いました。
・ジェンダーによって選択や行動が制限されることのない社会が実現されることを願いたいです。
・ジェンダーギャップによる、能力の差ではなく与えられるチャンスの差が、将来に影響を与えるという現実にもどかしさを感じました。
・女性としての壁には外的要因だけでなく女性自身の内的要因がある。女性自身の考え方を変え、環境や生活づくりをしていくことが出来たら良いと思いました。
・海外で働きたいという夢があるためとても刺激を受けました。男性よりも不利とされていることを気にせず、自分自身を強く持ち、行動に移すことが大切だと気づかされました。
・これから日本でキャリアを描いていこうと思っている外国人女性である自分が、文化・言語・ジェンダーの壁にぶつかっているが、毎日頑張っています。
・私が今できること、これからやりたいことをはっきりと表現することができていないと感じます。人のことではなく、自分自身に向き合っていきたいと思います。男性に頼ることが普通なのではなく、女性だからこそできること、実現できることを知ることが重要なのではないかと考えます。
・長距離走のようにキャリアを考えるために、自分の専門分野以外を学んだり、女子大だからこそ学べる女性のキャリアを学んだりしたいと思います。
・キャリアプランを考えることで、思い通りにならなくとも後悔しない人生が送れるのではないかと感じました。
・キャリアには思った通りになることもあれば、偶発的に思ってもないことがキャリアに結びつくこともあると学びました。
・未来を考えるために今の自分を形作っているものは何かを思い出し、私は何がしたいか、どう生きていきたいのかを自分主体で考えてみたいです。
・漠然とした目標に向けて取り組んでも、まったく関係のない仕事につくことがある。細かく明確な目標を立てることの重要性を改めて意識しました。
・目先のことにとらわれすぎずよく考えるためにも、非日常の世界に出てみることも大切だと感じました。
・たくさん経験をして人生の選択肢を見つけて、自分の中で後悔しない選択をする必要があることを感じました。
・自分の考えたことややりたいことに自信を持てず、他人の意見を倣ってしまうことが多い。しかし自分の気持ちを蔑ろにすると、女性の壁となる自信の欠如に繋がってしまう。今後、自分のやりたいことに迷った時は自分一人の心の声に耳を傾けるように心がけたい。
自分はこれからどう生きていきたいのか、実現するためにはどうするべきなのかを真剣に考えていかなければいけない年齢になったことを実感しました。
・まだ自分のキャリアを掴めていなくとも、キャリアギャップや周りの人たちの言うことに従いすぎずに、自分でキャリアを考える時間を作ることが大事なのだと分かりました。
・今自分の学んでいることが本当に意味のあることなのか漠然とした不安がありましたが、大学の勉強にとらわれず広い世界に出られることを知って気持ちが楽になりました。
・先のことだから考えられない、と後ろ向きに考えるのではなく、他人のことや、人生をかけてやりたいことは何かということを自分なりに問い詰め、実現できるような取り組みをし、後悔することのない人生を送りたいと思います。
・憧れているだけでは夢は近づいてこないことを実感しました。
・「意志あるところに道は拓ける」真の自分は何が好きなのかということを指針に生きていけば、自分のことをきっともっと肯定できるのだろうなと思います。
・自分には関係がない、誰かに任せておけばよい、と今まで考えてしまっていましたが、実際に自分から行動に移さなければ何一つ解決はしないと分かりました。
・幸せは失ってから気付くものなので、今ある当たり前を大切に生きるということをいつも忘れないでいたいです。