【日本語教員養成課程】「多文化共生社会」と「防災」をテーマに夏合宿を実施しました

日本語教育ゼミ所属の3年生有志が、「多文化共生を考える夏合宿 in 大崎 ― 日本語教育と地域社会の現場から ―」に参加しました。本合宿には、東京・大阪の大学で日本語学習支援に取り組む学生や、関連分野の教員も加わり、大学や地域を越えた学びの交流が生まれました。テーマは「防災」です。多様な文化的背景をもつ人々と暮らす社会で、どのような備えが求められるのかについて考えました。

osaki2025-11日目は、大崎市立おおさき日本語学校を訪問し、台湾・ベトナム出身の留学生とともに、非常時の「食」をテーマにしたグループワークを実施。身近な商品を手がかりに、安心できる備えについて話し合い、日常では見落としがちな視点にも目を向けることができました。
この日は、山口洋典先生(立命館大学)による災害心理のお話もあり、防災についての視野をさらに広げる機会となりました。授業終了後には学生寮も見学しました。

0saki2025-22日目は、大崎市立図書館を会場に、日常の中の看板や案内表示といった「言語景観」に注目しました。外国人や文字を読むことが難しい人にも伝わる防災サインのあり方について考え、実際の写真をもとに「やさしい日本語」へのリライトにも取り組みました。
さらに、「多文化共生社会と私たち」をテーマに、新矢麻紀子先生(大阪産業大学)との対話セッションも実施。参加者同士で考えや経験を共有する、深い学びの時間となりました。

今回の合宿では、多様な背景をもつ人々との対話や協働を通して、「防災」を自分ごととして見つめ直すとともに、備えや情報発信のあり方について考えを深めることができました。ご協力くださった関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

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(堀田智子記)