2018年度日本文学科 伝統文化教育プログラム 実技講座「能を体験する」を開催しました

nowork2018

日本文学科では2月12日から14日にかけて能の実技講座「能を体験する」を開催しました。講師は日本文学科ではお馴染みの喜多流能楽師の佐藤寛泰師。1年生を中心に熱心な学生たちが参加しました。

能の実技講座は日本文学科の「伝統文化教育プログラム」の一環として毎年開催されています。講師の佐藤先生は毎回異なる曲目をご用意くださいます。今回は「玉葛」でした。

nowork2018-2

「玉葛」は『源氏物語』に登場する女君の一人・玉鬘の苦悩を描いた作品です。

夕顔の娘である玉鬘は、その美貌ゆえに数多の男君に求愛され、運命に翻弄され続けます。能の中でも玉鬘は心に抱える悩みを切々と訴えます。

 

3日間の集中講座を通して、学生たちは謡(うたい)や仕舞(しまい)を基礎から学ばせていただきました。能独特の摺り足を練習した時には、これが衣擦れの音かと思ったことでしょう。謡では強弱のつけ方に苦戦していたようでした。扇を持ちながら舞う、というのは想像した以上に難しいものですね。そうそう、正座のコツも教えていただきました。

nowork2018-3

それにしても、初日と最終日では、その間たった3日間ですが、「姿勢」が大変良くなっていたと思います。「背筋」が伸びることで「発声」も良くなりました。よく声が出ていましたよ。

最終日には成果発表会を開催しました。連吟や仕舞を披露した参加者の皆さん、ずいぶん緊張していましたね。でも、3日間集中して取り組んだ成果がしっかり出ていたと思います。春休み期間に触れた「和」の世界、「雅」の世界。貴重な経験になりましたね。

nowork2018-4

前期から後期まで、年間通じて行われてきた日本文学科の「伝統文化教育プログラム」は、この春休み、2月の実技講座を以って終了です。

nowork2018-5

能・狂言、文楽、歌舞伎など、日本の伝統文化、伝統芸能に関する講義を受け、これらの舞台を実際に見に行く。また、その道のプロの方に来ていただいて貴重なお話を聞かせていただく。あるいは、実技まで体験できる。こんな贅沢なプログラムは、どこを探してもないと思います。

 

佐藤寛泰先生、鈴木敏彦先生、今年度もありがとうございました。

では皆さん、来年度もどうぞお楽しみに。