日本文学科の日本語教員養成課程では、7月24日(火)に本学科、本学大学院修了生で日本語教師として活躍されている早矢仕智子先生をお招きして、講演会を開催しました。早矢仕先生は、高校などで国語教員をされた後、韓国の大真大学校で17年間助教授として韓国人大学生に対する日本語教育に従事されてきました。今回の講演会では、事前に学生たちが早矢仕先生にお渡しした質問にお答えいただくような形で、韓国での日本語教育経験を踏まえた具体的でわかりやすいお話をたっぷり聞かせていただきました。
学生たちからの質問は、「韓国の日本語教育とはどのようなものか」、「韓国の大学生はどのような理由で日本語を学び始めるのか」といった韓国における日本語教育事情の話や、日本語ネイティヴ教師と韓国人教師に求められる役割、学生と接する際に気を付けていること、など多岐にわたりました。その一つ一つに丁寧に、早矢仕先生は笑顔でユーモアを交えながら、ご自身のお考えをお話してくださいました。学生たちは早矢仕先生のパワフルで熱のこもったお話に真剣に耳を傾けていました。早矢仕先生の「学習者に正しい日本語や発音を身に付けさせ、間違いを矯正するのが日本語教育?」「それぞれの国の、その人の日本語があっていいのでは?」という問題提起には多くの学生たちが驚き、そして共感を示していました。学習者に寄り添い、学習者の個の文化やアイデンティティを尊重する日本語教育とはどのようなものかについて考える貴重な機会になりました。早矢仕先生、どうもありがとうございました。