学芸員課程1年生ガイダンスを実施しました(その3)

3週に渡って紹介している学芸員課程ガイダンスでの先輩発表は、今回が最後となります。今週は生活文化デザイン学科4年生の小野寺智子さんのお話を紹介します。

新入生の皆さん、こんにちは。生活文化デザイン学科の小野寺智子です。
まずはご入学おめでとうございます。大学生活はこれからというところで、わからないことも多く、悩むこともあると思いますが、今日はそんな皆さんに学芸員課程を受講した経験をもとにメリットや楽しかったことをご紹介します。皆さんの学生生活の参考になれば幸いです。

一つ目は毎年開催されるシンポジウムに参加できることです。シンポジウムは教育普及活動の実践の一つとして、学生が主体となって開催しています。私たちの代では「多様性と博物館」というテーマのもと、学生発表、講師の方による講習会、ディスカッションを行いました。テーマ決めやシンポジウム終了後の報告書の作成まで、学生が話し合いを重ねながら進めていきます。
本番のディスカッションでは、司会が事前に募集した質問を投げかけ、学生パネラーがその解答や講習会の中で気になったことを講師の方に伺いました。
シンポジウムは、博物館の方々への取材をする際に行う電話やメールでのやり取りも自分たちで行います。また、シンポジウムを開催する上で執行部になった場合は、出演決定した博物館の方と当日までのメールのやり取りを定期的に行ったり、受講生がメールや電話のやり取りをするにあたってマニュアル作成をしました。学生のうちからこのような経験ができるのは貴重であり、社会人としての基礎的なマナー、予定調整などの力が身に付き、自身の成長にもつながりました。

二つ目は特別実技実習を受けられることです。私たちの代では、「日本画(表具)の保存の取り扱い」について学びました。実際に掛け軸の取り出し方からかけ方、かけた後のしまい方など一連の流れを体験しました。また、巻物の見方や戻し方も体験しました。普段なかなか触れることのないものに触れることができ、また目の前で実際に表具に糊を付けているところも見学させていただき勉強になりました。

三つ目は博物館のアルバイトやボランティア募集がくることです。
博物館でアルバイトしてみたい、ボランティアに参加してみたいと思っても、なかなか募集がなかったり、勇気が出ずに踏み切れなかったりすることもあると思います。ですが、本課程には年に数回アルバイトやボランティアの募集がきます。学校を介して応募できるため挑戦しやすいと思います。実際に私も学校宛てにきた仙台市歴史民俗資料館の“れきみん秋祭り”のアルバイトをしました。

四つ目は普段関わらないような人と関わることができることです。学生主体のシンポジウムについてお話しましたが、昨年は先生主催でもシンポジウムが開催されました。私は総合司会を担当し講師の方々と打ち合わせしたり、空いた時間に写真展が開催されていたので、その写真展の案内などもしました。そのため、講師の方と話す機会が多く、学校の先生やアルバイト先の社員さんなどとは違った距離感の大人と話すことができました。また、このような発表の場でのタイムスケジュールの組み方のアドバイスもいただけました。

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これまで四つの事について紹介しましたが、学芸員課程を履修すると多くの「経験」ができます。そのため、ここで得た経験は社会人になった際に役に立つと思います。私自身、学芸員になりたくて履修したというよりも、正直「面白そう」という興味から受講し始めました。また私は以前、人前で話すのは苦手でしたが、この経験を通して今では抵抗なく話せるようになりました。今回の話で少しでも興味を持った方はぜひ学芸員課程を履修してみてください。自分の成長につながるものが多く得られると思います。

 

これまで3名の先輩のお話を紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
1年生の皆さん、宮城学院への入学を考えている皆さん、少しでも興味が持てましたら、ぜひ学芸員課程を受講してみてくださいね。

(前々回/前回の投稿はこちら→ 4月12日公開:第1回4月19日公開:第2回 )