学芸員課程1年生ガイダンスを実施しました (その2)

前回に引き続き、1年生ガイダンスでの先輩の発表を紹介します。今週は生活文化デザイン学科4年の松本ひかりさんの発表です。

新入生の皆さん、こんにちは。昨年の2022年度学芸員課程を受講した、生活文化デザイン学科4年の松本ひかりです。本日は、学芸員課程で印象に残っていることや受講してよかったこと、身についたことなどを皆さんにお話しします。私は今回大きく三つの活動についてお話しします。①2022年度シンポジウム ②博物館実習(Cクラス) ③写真撮影実習と「写真展」の三点です。

まず一つ目が2022年度シンポジウムです。学芸員課程では毎年、主に3年生を中心として博物館に関するシンポジウムを企画運営しています。私は執行部と広報部チーフとして活動しました。今回私は広報部に焦点を当ててお話しします。
広報部ではポスターチラシをフォトショップやイラストレーターなどの編集ソフトを使用して作成し、県内の博物館や大学などに郵送しました。また同時に、学芸員課程やシンポジウムの活動をお伝えする広報誌「シンポジウムの種」の作成、放送部のラジオ出演、大学ホームページでの情報発信などを行いました。「シンポジウムの種」については、現在も大学ホームページで公開されていますので、ぜひ検索してみてください。これらのポスターや広報誌の作成を通して、企画を立てる力、取材やメディア出演依頼の交渉でのコミュニケーション力、また誌面のデザインはもちろん、多くの人に読んでもらうために読みやすさを意識した文書を作る構成能力が身についたと思います。

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次に3年生から履修した授業、博物館実習についてです。私はCクラスを履修しました。Cクラスでは主に平安時代の遺跡から発掘された土器の寸法を測り図面を作成したり、日本古代のお寺の屋根に使われた瓦の模様を写し取る拓本(たくほん)の作成、図面を書く台の平板(へいばん)とそれを支える三脚などを用い、構内の中央広場(帽子の像付近)の測量図の作成などを行いました。
また、史跡の巡検では実際に陸奥国分寺や仙台城、城下町を歩き、仙台の街並みがどのように形成されてきたかを学びました。巡検で直接現場を目にした経験はすべて新鮮で、毎回の授業がとても楽しみでした。また私は県外出身ですが、この博物館実習を受講したことで仙台の街の歴史や特徴をより深く理解するきっかけになりましたし、仙台の歴史をより身近に感じることができました。

そして学芸員課程を受講して良かった内容の最後の一つは、写真撮影実習です。
写真撮影実習は博物館実習の授業の一環です。一眼レフフィルムカメラを操作することで、普段スマートフォンやデジタルカメラで何気なく撮影しているカメラ本来の構造に気づくことができ、受講して良かったと思いました。
実習の前半は仙台でスタジオを経営するプロの写真家の方から学びました。露出や絞り、シャッタースピードなど聞いたことはあってもどのような意味かわからなかった用語を、実際に撮影を進めながら理解することができました。後半は実際に実習中に撮影した中から、写真展に提出する作品を決めます。作品の展示や会場づくりも授業で行いました。
また、私は実際に館務実習を行った博物館で収蔵資料を一眼レフカメラで撮影する業務があったのですが、この実習で学んだことを活かしてカメラ機能を調節し、資料の撮影を確実に行うことができました。本格的に撮影方法を学び、今後様々な場面で活用できる知識を身につけたことは、私の学生生活の中でかけがえのない経験となりました。
そして写真展で印象に残っていることの一つに、ポスター作成があります。写真展の開催をお知らせするポスターは学内の様々な場所に掲示されます。紙以外の材料を用いたユニークな発想のポスターや見た人に想像させるポスターなど、写真展という一つのテーマに対して多種多様な捉え方があることに気づくことができ、新しいポスターを見つけるたびに嬉しくなったことを覚えています。今年度の写真展は6月12日から5日間、開催される予定です。ポスターも学内に掲示された際はぜひ注目してみてください。
写真展の作品の展示、ポスターづくりを通して「作品の魅力をどう伝えるか」考え、また反対に「自分なりの作品鑑賞」を実践することができたと思います。

少しでも興味がある方は、ぜひ受講を検討してみてください。学芸員課程の魅力が一つでも多く伝えられたら幸いです。

(前回の投稿はこちら→ 4月12日公開:第1回)