学芸員課程1年生ガイダンスを実施しました

4月5日(水)、1年生に向けた学芸員課程ガイダンスが実施されました。夕方に近い時刻にも関わらず参加してくれた1年生の皆さん、ありがとうございます。
今年度のガイダンスでは、昨年度に実習を終えたばかりの先輩から「学芸員課程を受講して良かったと思ったこと」をテーマに話してもらいました。折角なので、こちらでも紹介したいと思います。まずは、日本文学科4年の松本佳澄さんのお話です。

230412_写真1週目02

新入生の皆さんこんにちは。学芸員課程を受講している日本文学科の松本佳澄です。今日は新入生の皆さんに学芸員課程を受講して楽しかったことや、ためになったことを紹介したいと思います。

まず、学芸員について紹介したいと思います。皆さんも一度は学芸員という職業を聞いたことがあると思います。学芸員は博物館に所属し、様々な資料、例えば、絵画や美術品、土器などを収集し、適切な状態で保存し研究し、そして展示を行っています。学芸員課程ではそのための知識を身につけることができます。
私が学芸員課程を受講して良かったなと思う点が三つあります。

一つ目に、博物館についての知識が増えることです。
講義の中で、展示の仕方や照明の効果、運搬方法など、展示についてだけではなく展示するための準備にはどういったことが行われているのかなどを学ぶことができます。博物館に訪れたときに、今まで展示品のみに目が向いていましたが、どういうふうに展示をしているのかまで気になるようになり、博物館を見る観点が増えて博物館に行くのがより楽しくなりました。

二つ目に、土器や巻物などの実物に触れる機会があることです。
博物館実習の講義では、それぞれの先生によって違いはありますが、実際の作品に触れることができます。私は木村先生に教えていただき、実際の土器に触れ、手に持って観察しました。また、課外授業で宮城県内の歴史的な建造物を訪れる機会もありました。
特別実習では、巻物や一眼レフカメラの扱いを学ぶことができます。作品だけではなく一眼レフカメラについても学べることは面白かったです。実習内で撮った写真で写真展も行われます。賞に選ばれると景品がもらえますよ。

三つ目は、実際に博物館で実習を行ったり、学芸員の方のお話を聞いたりできることです。
私は福島県の出身なので、地元の郡山市立美術館で実習をしました。普段は見ることができない作品の収蔵庫を見せていただいたり、学芸員の方がどういった仕事をしているのかを教えていただけたり、とてもいい経験ができました。皆さん優しく、質問をすると分かりやすく答えていただけました。
また、学芸員課程では、3年次に学芸員の方をお招きしシンポジウムを開催しています。シンポジウムは学生発表と学芸員の方の発表と、学芸員の方を交えたディスカッションのパートに分かれています。学生発表で、各博物館に取材したことをまとめて発表します。ディスカッションでは、学芸員の方と学生代表がテーマについて話し合いを行います。
私は実行委員長としてシンポジウムに参加しました。事前の準備は大変で挫けそうになりましたが、周りの人が助けてくれてチームで仕事をする力などが身についたり、博物館のことについて学べたり、いい経験ができたと思っています。人前で何かをすることが苦手な人もいると思いますが、照明や音声などの裏方の仕事もあるので、不安は感じなくても大丈夫です!

以上の三つが学芸員課程を受講して良かったと思ったことです。
最後に、学芸員になりたいと思って受講することが一番だと思いますが、今は学芸員に興味ないなと思っている人も将来の選択肢を広げるために学芸員課程を受講しても私はいいと思います。
例えば、小説が好きで本学に入学した人は、作家になったり、編集者になったり、書店で働いたり、作家や作品について研究をしたり、様々な未来があると思います。学芸員課程を履修することで、そこに文学館で働くという選択肢を増やすことができます。将来の選択肢を広げたいという気持ちで、学芸員課程を履修してみるのもいいと思います。皆さんが学芸員課程に興味を持っていただけたら、幸いです。ご清聴ありがとうございました。

いかがだったでしょうか? 次回、2人目の先輩の発表を紹介したいと思います。お楽しみに!