食品栄養学科自主制作ラジオ放送 20121115 第24回
「管理栄養士を目指す宮城学院女子大生のパワフル奮闘記」~!
こんにちは! この番組、今日で24回目となります。
宮城学院女子大学 食品栄養学科で管理栄養士を目指す私たちが、栄養と食べることの魅力を熱く語っていく番組です。
私たちのキャンパスライフや、黒川郡大衡村で行っている教育ファームの様子、ご当地自慢なども紹介していきます。
とにかく食べることと東北地方が大好きな私たちの想いが、皆様に届きますように!
一生懸命頑張ります!
今日のメインパーソナリティーは3年生の山田梨花でお送りします。
そして週替わりで登場するメンバー、今週はこの二人!
漆原由紀さんと大塚紗由子さんです。
そして番組のコメンテーターは私たちの大学の先生の正木恭介先生です。先生のご専門は栄養学です。先生よろしくお願いします。
それでは今日の番組内容です。
最初のコーナーは「わたしたちのキャンパスライフ」のコーナーです。今日は“受験勉強によい食事”についてお伝えします。
1曲音楽をはさみまして、番組後半は、私たちの出身地の名物などを紹介する「ご当地自慢」のコーナーと、今日からすぐに役に立つ豆知識「栄養ワンポイント」のコーナーをお届けします。
FMいずみのスタジオからお送りします。
どうぞ、30分間ランチタイムのBGMとしてお付き合いください。
≪コーナー1 わたしたちのキャンパスライフ≫
最初のコーナーは「わたしたちのキャンパスライフ」のコーナーです。日に日に寒くなってきましたが、この時期になると受験勉強を思い出しませんか?
今日は「受験勉強によい食事」をテーマにお話していきます。
ス ポーツの試合の前など大一番のときゲン担ぎで「カツどん」や「カツカレー」などカツを使った料理がふるまわれますが、このゲン担ぎはむしろ逆効果になるこ とがあります。それはカツなどの油っぽい食べ物は消化するためにかなりのエネルギーを胃にかける必要があります。そうすると脳に栄養がいかず集中力が落ち たり、夜寝る前に食べると睡眠の質が落ちて翌日の試験に影響したりすることもあるからです。なので、胃が弱い人や胃もたれしてしまう人は、試験前など特に 食事に注意するといいですね。
心身ともにベストコンディションで臨めるように日ごろ気をつけるといいポイントがあります。一つめは朝食をきちんと 食べることです。食事は、試験で全力を出し切るための手助けをしてくれます。特に朝食は一日のエネルギーをカラカラの脳に栄養を送るだけではなく、消化吸 収により内臓を目覚めさせ、体温を上げて全身が活動しやすい状態にするといった一日のリズムを作り出します。朝食を抜いてしまうと、体も脳も省エネモード になり、午前中頭がぼんやりとしたまま過ごして勉強も効率の悪いものとなってしまいます。
では、突然ですが脳のエネルギー源は何でしょう?
答えはブドウ糖です。ご飯やパン、うどんなどの炭水化物は分解されるとブドウ糖に変わります。1日1食や2食、あるいは炭水化物が十分に摂取できていない食事では脳は働けません。
砂 糖を入れた紅茶を飲んだり、チョコを一口かじるようにすると砂糖で急速に血糖値が上がり、ブドウ糖が供給されて頭がよく働きます。そしておにぎりやうどん などの炭水化物を摂ると徐々に血糖値が上がります。脳のエネルギーとなる即効性のある糖と、徐々に血糖値が上がる消化のよい炭水化物を両方組み合わせて食 べることで、効率よく受験勉強もはかどるのではないかと思います。
その他に卵やレバー、豆類に多く含まれているフォスファチジルコリン(レシチン)は、神経伝達物質アセチルコリンの材料で、記憶力を高めると言われています。卵には体温を上げる作用もあるので、朝食に食べるのもおすすめです。
ま た、頭のよくなる栄養素として有名なのがドコサヘキサエン酸(DHA)と呼ばれているものです。これは頭が良くなるというより、判断力や記憶力をよくする 栄養素です。認知症患者の脳内はDHAが少なくなっているという研究結果もあるようです。DHAはサバ・いわし・さんま・マグロの青魚や、サケ・ツナ缶・ さつま揚げなどに多く含まれます。DHAはさびやすいので酸化を防ぐ緑黄色野菜(ほうれん草・人参・かぼちゃ・ブロッコリー)などに含まれるベータカロテ ンと一緒に摂取するといいです。
受験生の皆さんは、受験勉強をはかどらせるためにも食事をおろそかにせず、規則正しくバランスのとれた食事を心がけて頑張ってください。
以上、わたしたちのキャンパスライフ今日は受験勉強によい食事をテーマにお送りしました。
≪音楽タイム≫
ここでリスナーの皆さんに心の栄養源をお届けします。
音楽を聴くと心が癒されたり、元気になりますよね。
この番組では毎週、心の栄養源となる音楽を紹介します。
今週ご紹介する曲は、私、山田梨花の選曲で、EXILEの「each other’s way ~旅の途中~」です。
私はこの曲の前向きな歌詞ときれいな歌声を聴くと元気になれます。
それではお聞き下さい。EXILEで「each other’s way ~旅の途中~」
~♪~
来週も心の栄養源となる音楽をご紹介していきます。お楽しみに!
≪コーナー2 ご当地自慢≫
さて、次のコーナーは、ご当地自慢のコーナーです。このコーナーでは、私たちの大好きな地元の魅力を皆さんにご紹介していきます。
今回は、私山田梨花が塩釜市についてご紹介します。
塩釜市は生マグロの水揚げ全国2位の水産業の盛んなまちです。
マグロの赤身にはタンパク質が豊富で、栄養素が集中しています。必須アミノ酸のメチオニンを多く含
んでおりメチオニンは食品中に不足しやすいアミノ酸で、脂肪肝を防ぐ効果があります。さらにマグロ
の血合い部分にはコレステロールの代謝促進や肝臓強化に優れた効果を発揮することで話題のタウリン、
血行をよくする作用があり、美肌作り・肩こり・腰痛に効果があるビタミンE、貧血の予防に効果的に
作用する鉄が多く含まれています。トロには脂質が多く含まれ、動脈硬化を防ぐEPA(エイコサペン
タエン酸)やビタミンA・D・Eが赤身よりも多く含まれています。
またマグロは、脳の機能を高め、学習・記憶能力の向上や痴呆症の予防にもなるといわれているDHA
(ドコサヘキサエン酸)の含有量が魚の中でもトップです。これらEPAやDHAなどの脂肪酸は、動
脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞・糖尿病など生活習慣病の予防効果があると言われています。
ということで、今回はみなと町塩釜の水揚げ量全国2位の生マグロについてご紹介しました。
以上、「ご当地自慢」のコーナーでした。
≪コーナー3 栄養ワンポイント≫
さて、続いては『栄養ワンポイント』のコーナーです。
こ のコーナーでは、栄養についてクイズ形式でご紹介していきます。管理栄養士を目指す私たちが栄養について知っておきたい知識、また、生活にすぐに役立つ豆 知識を問題形式でリスナーの皆さんにご紹介します。みんなで考えて理解を深めていきましょう。由紀ちゃんお願いします。
今日の問題は「冷え性」についての問題です。
それでは、問題です。
冷え性に効果のある体を温める食べ物として正しいものは次のうちどれでしょう?
①しょうが
②大根
③スイカ
それでは、正解発表です。正解は①のしょうがです。
ま ず、冷え性とは、特に手や足の先などの四肢末端が温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態のことをいいます。冷え性そのものは病気ではなく、 冷え性が続くことで体の血液循環が悪くなり、様々の病気へとつながってしまいます。つまり、冷え性は病気の元といえます。そこで、体の血行をよくする食べ 物を食べることで体が温まり、冷え性を改善することができます。①のしょうがはいろいろなところで冷え性に効く食べ物として紹介されていますが、なぜだか 分かりますか?しょうがの辛み成分である、ジンゲロール・ショウガオールという成分には血行を促進する作用や、体を温める働きがあるほか、新陳代謝を活発 にし、発汗作用を高める働きがあるため冷え性に効く食べ物として紹介されているんです。ちなみに、②の大根と③のスイカは水分が多く、体を冷やす食べ物で す。
冷え性は病気ではなく、
では、次の問題です。
1問目でしょうがの効果として体を温める作用を紹介しましたが、他のしょうがの効果のうち誤っているものは次のうちどれでしょう?
①臭みを消す作用
②利尿作用
③胃を丈夫にする作用
正解は②の利尿作用です。
① の臭みを消す作用と③の胃を丈夫にする作用はしょうがの効果なんです。豚肉の生姜焼きはしょうがの風味づけと豚肉の生臭さを消すことができる一石二鳥の料 理といえますよね。他にも、消化を促進する働きや抗酸化作用など、様々な効果があります。しょうがは魅力的な食べ物だと分かりますよね。
皆さんも食事に積極的にしょうがを取り入れることで寒い冬を乗り越えていきましょう!
由紀ちゃんありがとうございました。
来週もみんなでクイズを楽しみながら勉強していきましょう。
『管理栄養士を目指す 宮城学院女子大生のパワフル奮闘記 来週もお楽しみに!』
この番組は、宮城学院女子大学の提供でお送りしました。