理研食品株式会社の本社工場にて研修会を行いました

11月22日に、食品栄養学科の濟渡(さいと)ゼミ(調理学)と丹野ゼミ(栄養教育論)の3年生18名が、「ふえるわかめちゃん」でおなじみの理研食品株式会社にて”わかめ”について詳しく学ぶことを目的に、普段は公開されていない工場見学を兼ねた研修会に参加しました。

最初に、わかめスープとカットわかめラインの製造工程を見学しました。カットわかめは黒く細かいことから、異物混入を防ぐことが大変難しい商品です。そこで工場には、独自に開発した機械を用いて何重にもさまざまな検査が実施されており、消費者に安心・安全な商品を届けるために企業の多大な努力と知識が活用されていることを知りました。
その後、実際におこなっている小学生向けの食育授業を受講したり、トレーサビリティの徹底した管理によって商品の品質を保証しているしくみや、海藻養殖場がブルーカーボン生態系としての役割として期待されることなど、普段学んでいる栄養学とは異なった食に関する最先端のお話を聞くことができました。

特に学生たちが興味を持ったのは、商品開発についてです。食感が特徴的な「冷凍わかめ」や、日本食糧新聞社が制定する第41回食品ヒット大賞にも選ばれた「ふりかけるザクザクわかめ」を試食し、学生は口々に「おいしい!」を連発していました。しかし、"ザクザクわかめ"の商品開発には発想から10年の年月がかかったと聞いて皆驚き、ヒット商品を生み出すためには相当の工夫と忍耐が必要であることを知りました。

最後にゼミ生によるプレゼンを行いました。濟渡ゼミでは料理教室の際に地域高齢者に実施した、減塩だしの官能検査結果について仮説とは異なった結果が得られたことを発表しました。丹野ゼミでは、健康課題の多い女子大学生にもっとわかめを食べてもらうために作成したリーフレットについて紹介しました。

理研食品の皆さんからは「だしの官能検査結果は興味深いものだったので、今後もっと対象者を増やして研究を続けてほしい」「女子大学生向けのリーフレットは学生食堂などにおいて,実際に多くの学生にこの情報を提供してほしい」など、今後のゼミ活動へ期待する声が寄せられました。

研修会を通してさまざまなことを学んだ学生たちは、たくさん食品の正しい知識を積極的に吸収し、将来管理栄養士として人々の健康に貢献したいという目標を宣言して会が終了しました。

業務のお忙しい中、学生のために研修会を企画してくださった理研食品株式会社、理研ビタミン株式会社の皆様に感謝いたします。

 

◇丹野ゼミ学生が作成したリーフレットはこちら