私たちは目や耳などの感覚器官を通して環境についての情報を取り入れています。しかし、本当は同じ長さなのに違う長さに見えるなど、実際の環境と私たちが知覚するものとの間には、多かれ少なかれズレが生じています。このズレが顕著にみられる現象を「錯覚」といい、とりわけ物を見るときに生じる現象を「錯視」といいます。
今回の授業では、有名な幾何学的錯視の1つである「ミュラー・リヤー錯視」の実験を行いました。その導入として、自分で錯視図形を作り、どのように見えるか体験してもらいました。最初はうまく錯視が起こらなかった学生も、少し角度を変えてみたりスマートフォンのカメラを通して見てみたりすると「見えた!すごーい」と、人間の知覚の不思議を楽しみながら体験していました。
幼児教育専攻では、保育士資格と幼稚園教諭一種免許の取得に加えて、認定心理士の資格取得を目指す心理コースと、社会福祉士の資格取得を目指す福祉コースのいずれかを選択することができます。この「心理学基礎実験Ⅰ」は心理コースの3年生が受講し、心理学の研究手法やデータの分析の仕方などについて実践的な学びを進めていきます。