食品開発実習の授業の一環として、2014年12月3日(水)に白石市にある『はたけなか製麺』と『蔵王酒造』のご協力のもと工場見学に行ってまいりました。
1)はたけなか製麺
工場内の見学では、作業工程の一部機械化はされてはいますが、手延べ麺の説明を受け、『粉ねり』→『踏みのし』→『大巻』→『あやがけ』→『こびき』を経た麺を、実際に手作業で『はたがけ』している工程を見学することができました。熟練の職員さんの麺を切らずに長く伸ばす姿には、思わず歓声がもれました。工場長さんの説明からは、伝統を守りつつ安全・安心を第一に考え、よりおいしいものを作りだす努力を惜しまない職人魂を感じることができました。工場見学の後には、佐藤秀則社長より新商品開発についてのお話を伺いました。温麺という伝統食ながら新商品開発にも力を入れておられ、一つの商品ができるまでの原材料の厳選はもちろん、市場の状況をみての値段設定、パッケージの考え方等、学内の授業ではなかなか聴くことのできない興味深いお話を伺いました。商品開発のお話をお聞きした温麺は食べてみたくなり、さっそくお土産に購入しました。
2)蔵王酒造
まもなく新酒の発売を控えた蔵王酒造さんの蔵の前には、大きな杉球(酒林)が掲げられ、蔵人の金子純平さんより、趣のある蔵の中を製造工程に沿って案内して頂きました。学内の講義の中で清酒の製造工程について学んではいますが、発酵の進み具合の違いを実際に見て、その香りの違いを感じながらの見学では、清酒は生き物ということを実感することができました。それゆえ、出荷までには大変慎重に管理されていることを知りました。今回の見学では、まず、本日出来立てという、清酒用の麹を見学することが出来ました。香り成分の製成など清酒の風味の形成に重要な役割を果たす麹は、お米を40%も精米して作られ、市場にはでません。味噌づくりで使った米麹の香りとはぜんぜん違う、甘い麹の香りが印象的でした。そして、見学・説明を聞いた後には、蔵王酒造さん自慢の商品の試飲をさせて頂きました。清酒をあまり飲んだことのない学生たちは、種類によってこんなにも味や香りに違いがあることにおどろきながら堪能させて頂き、女性向けにと開発された清酒は大変飲みやすく大人気でした。
4月には社会にでる私たちにとって、この度は大変貴重な体験をさせて頂きました。
『はたけなか製麺』さん、『蔵王酒造』さん、ありがとうございました。