日本文学科特別講座 「能」

喜多流の若手能楽師、佐藤寛泰さんをお招きし、日本文学科の特別講座が行われました。

佐藤さんは仙台藩伊達家のお抱え能楽師を務めた喜多流佐藤家の12代目にあたります。
本物の能楽師の方から直接お話を伺える貴重な機会とあって、学科を問わず多くの学生が参加しました。

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はじめに、
学生がモデルになって、舞台で実際に使われている衣装を身につける様子を見せていただきました。金糸が織り込まれた美しい衣装に、思わず歓声が…。

しかし、
男性3名がかりでしっかりと締め上げられ、重ねられていく衣装は最終的に10Kgを超え、立っているのがやっと。小柄な女性だと衣装に埋もれているみたいです。
さらに面をつけると、足元がほとんどみえません。プロの能楽師の方々は、この状態で優雅な舞いを演じているのですね。

さて、この華麗な衣装、扇などの小物に至るまで様々な意味合いが込められています。
烏帽子が右折りだと平家、左折りだと源氏の証だなんて、初めて知りました!

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その後、能「清経」の一節を、佐藤さんと共に全員で謡ってみました。

参加者は、佐藤さんが語る舞台裏の様子や能楽の成り立ちについて興味深く聞き入っていました。

舞台を鑑賞しているだけでは決して味わえない、一味違う能楽の世界を体験しました。