2025年5月15日にみやぎ優れMONO事務局長の相澤様をお招きし、「寝ても覚めても顧客起点!!」をテーマにご講演をいただきました。ご講演では、宮城県内の優れた工業製品の発信や、顧客視点の重要性、大学生への期待などについて現場からの具体的な事例を交えてお話しいただきました。今後も、地域企業や行政との連携しながら、実際のビジネス現場で求められる発想や、企業・地域の成長戦略の実践的な学びを深めていきたいと考えています。
第1部では「宮城の優れた工業製品がいっぱい!」というタイトルで、県内で認定された工業製品の紹介がありました。製品の多くは、使う人=顧客の視点に立って設計されており、顧客ニーズに応じたものづくりの重要性を改めて学ぶ機会となりました。
第2部では、「だけど経営者は困り事もいっぱい!」というテーマで、経営者が抱える課題や悩みについて学びました。コストや人材不足、販路の確保など現実的な問題に直面しながらも、製品や地域への強い思いを持って取り組んでいる姿勢が印象的でした。相澤様は、そうした経営者の思いを尊重しつつ、学生ならではの柔軟な感性を活かすことの大切さを語られました。
第3部は、それぞれグループに別れ電化製品をテーマとした製品のアイデアを出し合いました。4年生のチームは「ONREI~安全に食べようフレッシュキープ調理器」を提案しました。これは、冷蔵保存や調理の工程を一体化することで、食材の鮮度を保ちつつ、調理の手間を省くというものです。顧客起点という相澤先生の話の基、一人暮らししている学生からの声に応える製品を提案しました。2年生のチームは、AIに対応したスマートな機能を取り入れた、時代性のある製品を提案しており、若い視点ならではの柔軟な発想が光っていました。「生活の中のちょっとした不便さをヒントに、幅広い人に役立つアイデアを出そうと意識した」といった感想もあり、多様な生活スタイルから得られた気づきを活かしていた様子がうかがえました。最後に相澤様からは、現実的な製品化をすぐに考えてしまう私たち大人と違い、学生ならではの自由で柔らかいアイデアがとても面白く、今後も期待できるといった講評をいただき、大変励みになりました。
顧客視点の大切さや、ものづくりに込められた経営者の思い、そして学生の柔軟な発想の可能性を改めて実感しました。今後も日常の気づきを大切にしながら、社会に役立つ発想力を磨いていきたいと思います。(4年生 上野 里佳)