マーチング留学体験記【現代ビジネス学科】

 私はマーチングの本場であるアメリカに3か月間マーチング留学をしてきました。
 毎年夏に行われる“Drum Corps Internationals”(以下DCI)という大会に参加してきました。DCIとは、13歳から21歳までの学生が参加するアメリカ最大のマーチングイベントです。私は高校1年生の時からマーチングを始め、現在はSENDAI Verduresという団体に所属しています。私はずっとDCIに行ってみたいと憧れを持っていましたが、行動できていませんでした。今年は就活もあり大変な状況でしたが、年齢制限があるため、行かないで後悔したくないと思い、自分の技術向上と経験のために渡米をしようと決意しました。
 私は昨年11月にオハイオ州カントンを拠点に活動する、Bluecoatsというチームのオーディションを受けました。無事合格し、Bluecoatsのメンバーとして活動しました。5月末から始まり、8月10日に行われるファイナルに向けて3か月間マーチング漬けの生活をしました。
 始まってからは、毎日が刺激的でした。最初の40日間は、本番がなく毎日リハーサルを行い、朝9時から22時まで約11時間練習する日々でした。私は英語が喋れないので、初めはメンバーとのコミュニケーションや練習時の指示を理解するのに苦労しました。このままではダメだと思い、私は分かる単語や皆の使っている言葉を真似したり、翻訳アプリを使ったりして自分から積極的に話しかけるようになりました。そこから話しかけられることも多くなり、練習時分からない時は教えてくれることも増えました。友達も増え、休みの日には皆でショッピングしたりご飯を食べに行ったりしました。本当に大好きな仲間達になりました。言語が違うとしても同じ目標に向かって毎日練習している皆との生活は、とても刺激的で楽しかったです。

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 7月からは、ツアーが始まりアメリカ各地で行われる大会に出場します。毎回バスで移動し、移動先の体育館で寝泊まりをします。移動時は夜の12時に出発し、大体約5時間移動することが多かったです。到着後4~5時間程体育館にエアベッドを置いて寝ます。その後本番がない日は22時まで練習をします。本番の日は昼間に練習をした後、夜大会に出場します。ツアーが始まってからの生活は疲労も溜まり、心身ともにきつくなりましたが、日本で応援してくれている人達の言葉や周りに支えられ乗り越えることができました。
 ツアーが終わり、ファイナルの日。最後の練習は、今までの楽しかったことや辛かったことを思い出し、皆ともう一緒にできないのかと実感が湧きずっと泣きそうでした。最後の本番は、悔いのないようにとにかく楽しみました。そして結果は、1位を獲ることができました!Bluecoatsがチャンピオンになるのは2016年ぶりで、今までずっとチャンピオンを目指して頑張ってきたので、涙が止まらず最高の瞬間でした。こんな年にメンバーとして関わることができて本当に幸せです。

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 この3か月を通して、言葉にできないほどの沢山の経験をすることができました。マーチング技術だけでなく、練習に対しての意識することやトップを目指すことの厳しさ難しさも知ることができました。何より出会えたチームのメンバー、スタッフと過ごす時間が何にも変えられない一生の宝物になりました。学生のうちにこのような経験ができたのは、これからの財産になると思います。

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 私はこの経験から行動することの大切さを実感しました。正直行くことは簡単ではないし、大学生活との両立は大変でした。しかしやってみなければ分からないし、行動して良かったと心から思います。もちろん私1人だけの力では成し遂げることができませんでした。ずっと支えてくれた家族、SENDAI Verduresの方々、ゼミの美紀子先生のおかげです。本当にありがとうございました。これからも頑張り続けたいと思います。(現代ビジネス学科4年 太田しおり)