【大学入学前の期待と不安】
私が宮城学院女子大学への入学を決める前は、短期大学の方に受験を考えていました。特にやりたい仕事が決まっていなかったため、2年間の中で探していけばいいと思っていました。
しかし、当時の担任の先生や親は、大学に進学することをすすめてくれました。それは、やりたいことがまだ明確に決まっていないのなら、なおさら大学に進んだほうが時間も多く使え、将来の幅も広がるのではないかという理由からでした。そのような意見をもらい、私は大学受験をすることに決めました。
しかし、私たちの入学とともにコロナ渦に見舞われ、想像していた大学生活とは程遠い日々でした。先の見えない毎日で、人とは会えず、たくさんの行動に制限される毎日で、実際に授業が対面になり、学校に通えるようになったのは大学3年になってからでした。
そんな生活を今になって振り返ってみると、コロナとは無縁の大学生活だった人たちと比べると、自分を見つめ直すきっかけや、今までは気づかなかった新しい自分を探せたり、改めて自分自身を知ることができたりと、当たり前の毎日ではなかったからこその経験ができたのではないかと感じています。
あの時の経験があったからこそ、今当たり前に過ごすことができている毎日を大切に思え、いつどのようなことが現実に襲ってくるかわからないということを身に染みて感じたことで、毎日の大切さ、人との出会いの大切さ、周りに自分を大切にしてくれている人がいてくれることの大切さを実感しながら今を過ごすことができています。大学を卒業しても、この気持ちを忘れずに過ごしていきたいです。(文:4年 髙橋)
【卒業論文を書き上げてみて】
卒業論文に取り掛かり始めたのは大学3年時でした。最初はテーマ決めから始まり、どのようなことを書きたいかを模索していく日々でした。2万字を1人で書くということを想像し、初めての経験だったため心が折れそうになることも何度かありました。
私は自分の生まれ育った地域について、身近なことをテーマにし、実際に足を運んで状況を考えてみたり、目で見て感じたことを書き出したりしながら取り組んでいました。まちの変化について、自分が思っていたこととは異なる現実が挙げられるなど、新たな発見ばかりでした。
卒論を書いていく上では、自分の中で問いを立てたり、自分なりに仮説を検証したりしていくことが必要です。実際にそれを考えていくなかで、普通に過ごしていたらこのような経験や考え方をしないだろうということも体験できたと感じています。作業の途中は、先が長くて不安が大きかったですが、問いや仮説を自分で立てられた時には、自分の自信につながることができたので、諦めないで取り組んで本当によかったです。(文:4年 髙橋)
【大学生活と卒業論文】
卒業論文は個人ごとの執筆でしたが、成田ゼミでは毎月全員で集まり意見交換や進捗報告を行いながら、この1年間卒業論文の作成に取り組んできました。
私たち4年生は入学した年にコロナが流行し、きちんと学校へ登校して授業を受けたのは3年生に入ってからでした。はじめはゼミ生同士も関係が希薄でしたが、4年生になりコロナが落ち着いてからはゼミ生全員で授業後ご飯に食べに行ったり、一緒に卒論執筆に取り組んだりと仲が一層深まっていったように思います。仲が深まることで授業や卒論のアドバイスもより円滑に行われ、充実した4年生の1年間を送ることが出来ました。
コロナの流行と被ってしまった大学生活だったこともあり、授業や授業外を通して最も交流したのはゼミのメンバーとでないかと思います。ゼミが始まってから3年間、楽しくゼミでの活動ができて良かったです。(文:4年 菊地瞳)
※成田ゼミに関する卒業論文に関する連載はこちらにまとめられています。
卒業研究への取り組みについて紹介していきます【卒業論文(成田ゼミ)】