明治大学の養蜂活動を見学しました【ビジネス実践実習(市野澤ゼミ)】

市野澤ゼミの2年生は、宮城学院女子大学で行われている養蜂事業のメンバーとなり、ミツバチの飼育とはちみつの生産、さらにそれらを一般に販売したり、レストランに供給したりする活動に参加しています。
今回は、他大学の養蜂活動を見学し、良い点を取り入れようということで、明治大学駿河台キャンパスを訪問しました。明治大学ではNPOと合同で養蜂活動を行なっており、4つある巣箱のうち2つが明治大学の巣箱で、養蜂家の方を中心に活動しています。明治大学のキャンパスはお茶の水駅からほど近い都心にあり、巣箱は立ち並ぶビルの屋上に設置されています。私たちが養蜂を行っている環境とは全く違っています。宮城学院女子大学のキャンパスは、「水の森休養林」と隣接する自然豊かな環境です。明治大学のキャンパスの周囲は自然に恵まれているわけでもなく、建物が林立して車通りの多い立地で、「こういうところでも養蜂できるのか!」というのが最初に思ったことでした。
養蜂作業の見学では、参考になるところ、相違点、様々な工夫を見て取ることが出来ました。屋上での養蜂ということで、巣箱を段ボールで覆い固定するなど、風に対する対策がされていました。巣箱の内検の際にも風の影響をなるべく受けないように、巣箱の上に風を避ける囲いのようなものをつけていました。風が強いと蜂が弱ってしまうということです。
内検作業においては、なるべく蜂を刺激しないようにするための素早さ、手際の良さが印象的でした。巣箱を開けて作業を行う際にも、蜂が音を立てて広範囲に飛ぶことが明らかに少なく、それだけ刺激を少なくしているからこそ、蜂も大人しくできるのだと思いました。宮城学院の養蜂では、学生がじっくり内検しますが、もしかすると、結果的にそれが蜂への刺激となってしまっているのかもしれません。さらに、指導をされている養蜂家の方からは、蜂に寄生するダニがどのような影響をもたらすのか、またどのような処理が必要になってくるのか、そのほかにも女王蜂隔離機などに関するお話などを聞くことができました。
巣板から採蜜をするタイミングは私たちよりも早く、蜜が貯まった巣房のうち2割ほどにフタがされていれば、遠心分離機にかけるようでした(私たちは、その程度であればもう少し待ちます)。味見させていただいた蜂蜜は、粘度が弱くサラサラしていました。味は、甘みはしっかりありますが、柑橘系のような酸味があってさっぱりとした味わいでした。
明治大学でははちみつの生産だけでなく、販売にも力を入れていて、私たちが学べることがいくつもありました。例えば、販売するはちみつと一緒にQRコードを渡し、値段や味についての簡単なアンケートで意見を収集し、今後に生かす、ということをしていました。宮城学院でもアンケートで意見を集め、よりよくしていくための努力をさらにしていこうと思います。
私たちは、まだまだ知識や経験が少なく、自分たち以外の人たちによる養蜂を見学したのも初めてでしたが、宮城学院で行っていない参考にすべきことを知ることが出来たのが大きな収穫でした。初歩的なことから専門的なことまで、惜しみなく解説をしていただき、本当にありがとうございました。今回の経験を宮城学院での養蜂活動で生かし、みつばち事業の一員として、さらに成長していきたいと思います。

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左:防寒・防風のため段ボールが巻かれた明治大学の巣箱
右:周りに建物が多い屋上の様子

(文・写真:菅原実来/庄子乃愛)