現代ビジネス学科では2年生よりプロジェクト型教育のビジネス実践研究が始まりました。現代ビジネス学科の教員14名がそれぞれビジネス実践研究の演習科目を担当し、学生たちの希望に沿って4〜7名毎に割り振られ、現場やフィールドと連携しながら現場での実践的な教育活動を行います。
土屋純(流通論)が担当するビジネス実践研究では、女川町の三陸石鹸工房KURIYAと連携し、石鹸の販売プロモーションの活動を行います。4月12日の最初の授業において、三陸石鹸工房KURIYAの代表である厨勝義さんに講演をいただき、厨さんの半生と石鹸工房を立ち上げた経緯についてご説明いただきました。厨さんは福岡県出身で、長らく東京で翻訳の仕事をしていましたが、東日本大震災の復興支援のため三陸地方に入り、ボランティア活動を続けられました。活動していく中で、三陸地方の復興には長い年月がかかると実感され、腰を据えて活動するために女川町で起業することになったそうです。三陸地方において若い女性が活躍できる場を構築したいという思いから石鹸工房を立ちあげたそうです。
5月14日(日)には、シーパルピア女川にある工房兼店舗にお伺いし、現場を見学させていただくとともに、石鹸作りのワークショップに参加しました。三陸石鹸工房の石鹸は、オリーブオイルを主原料にしながら、三陸地方などの産物を加え、アロマオイルをブレンドして作られます。ワカメ、竹炭など、宮城県の天然素材がその独自性を作り出し、オリーブオイルがもたらす保湿性がその特徴となっています。シーパルピア女川のモダンな商店街、KURIYAをはじめダンボルギーニーなど個性的な店舗を見ることができ、女川における復興の第一歩が成功していることを実感しました。
今後の活動では、学生たちは6月の土曜日にインターンシップを体験します。シーパルピア女川に訪れる観光客への販売実践をさせていただきます。インターンシップを通して石鹸販売ビジネスについて理解が深まればと思います。
そして今年度の最大の目標は、12月17日(日)に宮城学院のキャンパスで行われるクリスマスマーケットでチャレンジショップを実践することです。KURIYAは女川町の店舗での直接販売だけでなく、仙台市内の雑貨店に商品を納品して販売しているそうですが、まだまだ仙台市の顧客は少ない状況です。本プロジェクトでは仙台市民、特に宮城学院のOGにKURIYAの商品をアピールし、その魅力を知ってもらうことです。KURIYA石鹸の良さを知っていただき、定期購買者が獲得できればと考えています。チャレンジショップで高い売り上げを達成するために、学生たちはこれから半年間で販売促進や商品開発の知識を身につけていくとともに、チャレンジショップの出店計画を構築していく予定です。