新型コロナウイルスが5類に移行され、水際対策が緩和された後、外国人観光客は増加し続け、コロナ禍以前の水準に近づきつつあります。コロナ規制の緩和に加え、諸外国と比較しての低成長が続き、さらに急激な円安に見舞われた日本は、外国からの訪問客にとっては物価が安く感じられることから、インバウンドの活動は活発化しています。
浅草の雷門周辺は、外国人観光客にとって人気の高い観光地の一つです。私たち市野澤ゼミ2年生は、新型コロナウイルスによる入国制限のない3年ぶりの夏を迎えた浅草で、訪日外国人による観光がどの程度回復しているかを調査するため、現地を訪れました
調査をした7月10日は、猛暑日でありながらも浅草は多くの人々で賑わっていました。「雷門」と書かれた赤い大提灯の前で記念写真の撮影している外国人の姿が多く見受けられました。人力車に乗ろうとしている人、日陰で涼んでいる人など、多くの観光客が様々な活動を楽しんでいました。雷門を通り過ぎ仲見世通りに入ると、土産店は多くの外国人観光客で賑わっていました。大人数のツアー、家族連れ、友達同士、カップルなど様々で、外国人から見た日本らしさや、日本を感じられるような土産物店、軽食が食べられる飲食店が混み合っていました。特に「浅草あづま」というきびだんごが売っているお店で、その場できびだんごを食べている外国人が多い印象でした。仲見世通りだけでなく少し外れた通りでも多くの外国人観光客で賑わっていました。
調査を通して、浅草は日本人よりも外国人のほうが多く見えるほどでした。調査をする前は、外国人観光客で最も多いのは、日本に近く人口も多い中国人ではないかと予想していましたが、実際にはアジア系の人々から欧米の人々まで多様な人種が混在していることがわかりました。彼らの国籍を見た目だけで判断はできませんが、多くの国から人々が訪れていることは明らかでした。また全体的に見て、家族連れの外国人観光客が多く見受けられました。
次回東京を訪れる機会があれば、浅草に加えて別の観光地でもどのような傾向があるのか調査をしてみたいと思います。例えば、浅草駅から東京駅に向かう電車では、上野駅で降りる外国人がたくさんいたことが、印象に残りました。上野はアメヤ横丁や動物園などの観光スポットが多いため、外国人にも人気があるのでしょう。上野でも訪日国人の調査をしてみると面白い発見があるかも知れないと思いました。
(文:2年 菅原実来/庄子乃愛)