気仙沼市でのフィールドワークー多文化社会の作り方【ビジネス実践研究(永田ゼミ)】

2021年11月17日と12月8日 現代ビジネス学科・ビジネス実践研究3年生永田ゼミの気仙沼調査チームは、インドネシア人やフィリピン人と関係が深い気仙沼市でフィールドワークを実施した。

気仙沼市は30年近く前からインドネシア人の漁業従事者が在住するなど、インドネシアと関係が深い。そして、近年では、インドネシア人を雇用する企業もある。また、商工会議所や、行政もインドネシアの人々や海外から移住してきた人々と積極的に交流しようとしている。

11月17日、ゼミではまずインドネシア人従業員を雇用している建設会社・菅原工業を訪問し、社長の菅原さん、人事部の岩本さんから話を聞いた。インドネシア人従業員雇用において、気をつけていること、異国で暮らす従業員の苦労を共有する大切さをうかがった。また、菅原社長は人口減少に苦しむ日本において、インドネシア人に就労先として選ばれるようになることが重要であると語っておられた。

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菅原工業でお話をうかがいました。      気仙沼市商工会議所青年部のみなさん

さらに、気仙沼市商工会議所青年部の皆さんとお会いした。2003年から開催されているインドネシアパレードについてお話をうかがうことができた。残念ながらコロナ19ウィルス拡大の影響で、2020年以降は延期となっている。青年部のみなさんはパレードが最初は関わりを作る機会がなかったインドネシア人のみなさんとつながりを作るきっかけとなっていると熱く語っていただいた。2011年の東日本大震災による津波で多くのパレード用機材・備品が流されたが、インドネシアからの支援により、パレードを継続して開催していることをうかがい、深い関係が構築できていることを実感した。
そのほか、気仙沼市役所地域づくり推進課にある外国人移住者からの相談を受け付けている「気仙沼市小さな国際大使館」、菅原工業が地域の人々とインドネシア人住民の交流のために経営するみしおね横丁にあるインドネシア料理レストラン「ワルンマハール」、隣接するムスリム礼拝施設「ムショラ」にも立ち寄った。

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気仙沼市みしおね横丁      ワルンマハールのランチプレート

12月8日、フィリピン人グループ「Bayanihan Kesennuma(バヤニハン・気仙沼)」のリーダーである及川ジェニファジーンさんから、ジェニファーさん自身の移住経験や、地域の日本人と交流する秘訣や、地域のFM局内でのフィリピン人向けのラジオ番組のことなどについて お話をうかがうことができた。

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ジェニファージーンさんへのインタビュー

「多文化社会」、「多文化共生」は、自然にできるのではなく、交流するための仕掛けや、仕組み、そして、関係の輪をひろげようとする人々の熱意が必要であることを学んだ2日間であった。