『キャリアアップセミナー~女性としての生き方を問い、未来を展望しよう~』では、様々な分野で活躍する女性達をゲストにお招きし、その仕事と人生についてお話をうかがっています。それぞれの学生が自分の専攻や専門分野を問わず幅広いロールモデルに学ぶことで、生き方・働き方についての視野を広げることが目的です。
2025年度第4回を6月23日に開催。石巻赤十字病院栄養課課長 佐伯千春氏をお招きし、「地域医療と震災復興」をテーマにご講演いただきました。
佐伯氏は宮城学院女子大学学芸学部家政学科を卒業。卒業と同時に管理栄養士の資格を取得し、委託会社の管理栄養士として病院勤務、のち管理部マネージャーとして従事されました。その後、石巻赤十字病院に入職。2012年より栄養課長として管理栄養士のマネジメント業務に携わっており、あわせて現在は、がん病態栄養専門管理栄養士の資格を活かし、化学療法センターで栄養指導を担当していらっしゃいます。保有資格:管理栄養士、がん病態栄養専門管理栄養士、NST専門療法士、糖尿病療養指導士
病院における管理栄養士としての業務は、多職種チームのカンファレンスや学会発表など幅広く、各分野の専門性が求められるこの時代、栄養士もそれぞれの想いから専門資格を取得し幅広い活動に取り組まれているそうです。これまでの人生を振り返り、学科専攻や就職、友人との関係など、その時々の想いを語っていただきました。
人生の転機。人との出逢い。
人生には失敗がつきもの。その度にいろいろな人との出会いがあり、その後の人生においていろいろなところで役に立っているそうです。特に、人生の恩師や先輩たちから掛けてもらった言葉や、多くの人と仕事をするということが力になっていくのだという語りに学生はペンを走らせます。
人間を救うのは、人間だ。
東日本大震災発生時には被災地の病院勤務を経験されています。当時幼少期であまり記憶にない参加学生の多くは、あらためて震災時の壮絶な環境を知り、その経験を通して語られる佐伯氏の言葉に静かに耳を傾けます。一人じゃ何もできない、仲間と一緒なら。そのスローガンの意味を噛みしめていました。
<参加学生のレポートより抜粋>
・一度挫折してもその先で巻き返すことが出来ることを教わり、今後のキャリアの参考にしたいと思いました。
・東日本大震災のような状況では誰かが考えるのを待つのではなく自分で考える。アイディアを共有し合ってより良い状況にする。佐伯さんが栄養士として学んだ大事なことは、栄養士の志望ではない私にとっても学べることばかりだった。
・「今やっていることは後から絶対役に立つ、無駄なことはない。」まだ18年しか生きていませんが、自分がやりたくてやってきたこともそうではないことも、今の自分に活きていると思う。
・「やらない後悔よりやった後悔の方が良い」という言葉に、これからの学校生活で積極的に挑戦しようという気持ちになりました。
・失敗を受け入れるためには、失ったものではなく新たに出会ったものに目を向けることが重要だと学んだ。
・自分の強み弱みは何かあるのかと就職を前に不安になっていましたが、何もやっていないのと何か経験しているのとでは考え方の幅が違うと思いました。
・常に人に感謝を伝え、やってもらって当たり前という意識をなくしたいと思いました。
・新しいことにチャレンジすることで新しい人たちに出会うことが出来る。怖がらず面倒くさがらずチャレンジしようと思います。
・大学時代の友人はとても大事で、良い関係を作ることが必要だと思った。
・「人間を救うのは、人間だ」人と人との協力や助け合いを大事にしていきたい。人を助け、また、自分が困った時に助けてもらえる人間でありたい。
・就職先は少なく、将来何の役にも立たないと周りに言われているけれども、今の勉強に誇りを持って学んでいこうと考えることが出来ました。
・今日帰ってから4年間の学習計画を立てようと思います。
・私はすぐ物事を諦める癖があり、やれること・努力できることをやらずに努力しないことが多かった。今回、自分から行動することの大切さ、未来の可能性を切り拓くことに繋がるのだと学んだ。
・物事を決めるのに時間がかかることがコンプレックスだったが、今回、時間をかけるのは悪いことではないという考え方に変えることが出来た。
・人間の弱みは強みでもある。人生において大切なことは考えることではなく行動に移すことだと気付くことが出来た。
・自分の気持ちは言葉に表さなければ伝わらない。今後は主体的に自分の考えを言葉に表すことを意識していきたい。
・今私の周りにいる私を大切にしてくれる人を、私も大切にして過ごしていきたいです。