キャリア支援企画(2)「シリーズ:心理学を現場で活かす~法務教官等~」を開催しました

11月27日(金)の17時から、「法務教官等に関する講習会」と題した、学科2年生以上を対象としたキャリアデザインセミナーを開催しました。

このセミナーは、法務教官、心理技官等の心理学を少年犯罪に活かす仕事(公務員)について、少年鑑別所、少年院等の施設についてなど、現職の法務教官等の先生方をお招きしてお話をしていただくものです。例年、夏ごろにこのセミナーを開催していたのですが、今年度は新型コロナウィルスの影響で開催できずにおりました。後期に入ってから、東北少年院様のご厚意により開催できる運びとなりました。

講師には、小山馨先生(東北少年院長)、結城聖先生(東北法務教官専門官)のお二人をお招きしました。また、今回の企画を開催するにあたり、山田貴洋先生(東北少年院・青葉女子学園庶務課長)にコーディネートをお願いいたしました。

小山先生からは、少年犯罪の現状や近年の非行少年の特徴について、少年鑑別所と少年院がそれぞれどのような役割を担っているのかについて、心理技官の方や法務教官の方が少年たちとどのように関わっていらっしゃるのかについてなど、動画を交えつつ分かりやすくお話いただきました。また、結城先生からは、現職の法務教官として、少年たちと日々どのような関わりをなさっているのか、現場からの生の声をお聴かせいただきました。さらには、山田先生からは、質疑応答時に私たちが日常生活を送っていくうえでも活きてくるコメントをいただきました。以上のように、3人の先生方から、普段はなかなか知ることができないお話を伺うことができたと同時に、学科の学びの延長線上に司法・矯正の現場があることが実感できる大変貴重な機会となりました。

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今回は2年生と3年生の18名が参加しました。以下、参加者の感想の一部をご紹介します。

 

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少年院について
「少年院で少年が教育を受ける期間は約1年と知り、思っていたよりも短いと思った。」
「少年院は暗いイメージがあったが、人との関わりを大事にする場であることが分かり、暖かいイメージを持った。」
「少年院は暗くて怖い印象から、更生をめざす少年たちを支援していく前向きな機関だという印象に変わった。」
「少年院では学校と同じように全てで同じ教育内容を提供しているのかと思ったが、様々なタイプの少年がいるため、それぞれに合った少年院に入るということに驚いた。」
「少年院は本当の意味で真の学校であり、今の子ども達に思いやりや生きるということを教える最良の環境なのではないかと感じた。」

法務教官の仕事について
「講演会で、やりがいのある仕事であることが伝わってきた。」
「反省をしつつ、自分の将来に向けてがんばっている人たちがたくさんいるということを知り、この人たちの手助けやお手本となる法務教官は、本当に大切な仕事であると思った。」
「実際の現場で働いている方々のお話を聴き、誇りをもって働いていることが伝わってきた。」
「今まで法務教官は少年といえども犯罪者を相手にする仕事なので怖いと思っていたが、今回話をきいてみて、どんな仕事をするのかがわかり、法務教官について興味がわいた。」
「仕事のやりがいの1つとして、教育を通して少年たちの成長を近くで見られるということを挙げていて、すごい職種だと思った。」

心理学との関わりについて
「私たちが今学んでいる心理学の知識が大きく生かせることを知り、やりがいがありそうだと思った。」
「今自分が学んでいる心理学と関わりが深い職業であると感じたので、自分のキャリアデザインにとても参考になった。」
「心理学を活かせる仕事につきたいと考えているが、法務教官という職業を1つの選択肢として考え、そのためにも日々の心理学の勉強を頑張りたいと思った。」
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このほか、この講演を聴くことができてとても勉強になった、良い機会であったという声が大多数であったことを付記しておきます。

今回の講演会は、遅い時間帯からの開催であり、さらには前の時間帯に現場部の企画も入っていたため、参加した学生はそれほど多くはありませんでした。しかし、各々とても刺激を受けたようでしたので、各自が今後のキャリアデザインに直接的にも間接的にも活かしてもらえることを願ってやみません。

小山先生、結城先生、山田先生、ご多忙の中、本学までお越しいただき貴重なお話をありがとうございました。

(友野隆成記)