一般教育部 石田依子教授の著書が出版されました

書名:『テレビドラマ『坂の上の雲』から考えるジェンダー / マスキュリニティ』
著者:石田依子
出版社:春風社
総頁数:372頁
出版日:2026年9月12日


〜誰が語り、誰が支え、誰が沈黙させられているのか〜
NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』を題材に、軍人の秋山真之・好古兄弟、彼らの幼馴染で俳人の正岡子規、その妹・律や、日清・日露戦争で亡くなった兵士たち等にも焦点を当て、階級、出自、教育、職業、地域といった諸条件を踏まえながら、「男/女」の二項対立を超えた先の現代のジェンダー観を捉え直す刺激的論考!



【目次】
序 章:なぜ今、『坂の上の雲』なのか?――近代国家の叙事詩をジェンダーから読み直す

第1章:秋山真之はなぜ英雄になったのか?――多層化するマスキュリニティのゆらぎ

〈コラムエッセイ〉
明治のアイドルはいかにして現代のアイドルになるのか?――広瀬武夫と時代が求める英雄

第2章:古武士的美学は現代的男性性といかに響き合うのか?――秋山好古の責任・判断・越境におけるマスキュリニティ

第3章:秋山兄弟はなぜかっこよく見えるのか?――不可視性から再構成される英雄像

〈コラムエッセイ〉
明治の英雄はなぜ髭を生やしたのか?――髭という身体装飾

第4章:なぜ「正岡子規」か?――戦わない男の闘うマスキュリニティ

第5章:英雄の戦略はどの身体のうえに成立したのか?――戦争を成立させるマスキュリニティの分業


〈コラムエッセイ〉
明治の英雄はなぜ地方の声で語るのか?――方言がつくる男性性の形

第6章:「後方」の女性はいかにして特権的主体へと反転するのか?――ジェンダー秩序を貫通する階級の論理

第7章:正岡律は「一身独立」をもって何を撹乱したのか?――「温存」という聖域に生じた逆説

〈コラムエッセイ〉
なぜ神は「父」でなければならないのか?――検証されない男性的権威の聖域

終 章:「坂の上」の「雲」とは何だったのか?――戦勝の空洞化と単一化されたジェンダーの歴史的帰結