音楽科・キャリア関連企画「先輩に会おう!」を開催しました

「先輩に会おう!」は、様々な方面で活躍する音楽科卒業生を紹介し、学生のキャリア形成の参考になるように企画された講演会です。
2023年度は、3人の方々にご協力いただき、いろいろなお話を聞かせていただきました。

◆ 第1回 2023年10月26日(木)
白木 真美子さん
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白木さんは、大学卒業後、1年間、地元の中学校で講師として働いた後、小学校から中学校までの9年間を一貫して教育する義務教育学校に赴任し、現在、中学校にあたる7,8,9年生の指導を担当していらっしゃいます。
義務教育学校は2016年から始まった新しい制度です。「小学校との交流がある」「職員室が一緒なので、小学校の先生たちと情報交換ができる」「様々な行事を縦割りで行うことで、共に成長していくことができる」など、義務教育学校の特徴、利点などを教えてくださいました。また、教員の仕事の1日の流れ、授業の準備や展開の工夫、担任の仕事、部活動の様子、様々な行事の企画、運営など、学校現場の様子を、具体的にお話してくださいました。
修学旅行の引率の様子や、文化祭でのステージ発表、合唱コンクールなど、音楽の教員だからこそ味わえる感動や、様々な行事を通して生徒とともに成長できる喜びを熱く語ってくださいました。

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◇参加した学生の感想
・白木先生のお話を聞いて、教師の仕事の魅力が伝わってきました。指導をする上で、「教材研究」は大切だ、と改めて思いました。生徒たちが初めて接する曲とどのように出会うのか、興味の持たせ方がとても大切になると思いました。私も、生徒とともに成長していけるような教員を目指したいです。
・音楽を学ぶことを通して、相手を思いやる気持ち、感性や生きる力を身につけることができると思いました。一人ひとりの生徒としっかり向き合い、共に成長できるような関係性を築いていけるようにがんばりたいです。

◆ 第2回 2023年11月30日(木)
大友 志穂さん
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大友さんは、大学卒業後、公立の中学校・高等学校で6年間の教員生活を送ったあと、現在の仕事である仙台国際空港株式会社に転職しました。公務員から民間企業への転職は大きな変化でしたが、持ち前のバイタリティーと負けず嫌いな性格で、「失敗を恐れず、とにかくやってみよう」「新しいことに前向きに取り組んでみよう」と、行動してきました。
自分の好きなことは何か、大切にしていることは何か、得意なことは何か、と考えていくうちに、自然と周りを巻き込みながら様々なことにチャレンジしていく力が湧いてくるそうです。
勤務先の仙台空港では、毎年3月に東日本大震災で被災したピアノを設置し、「復興空港ピアノ」という企画を発案し、運営に携わっています。様々な人との出会いから生まれたこの企画を通して「音楽の力」を感じるとのこと。今後も新しいことにどんどん挑戦し、取り組んでいきたい、と、前向きな思いを明るく語ってくださいました。

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◇参加した学生の感想
・周囲の友人たちと比較して、焦りを感じていましたが、大友さんのお話を聞いて、自分も夢に向かって前向きに頑張ろうと思うことができました。
・学生である今のうちに、自分の好きなことや得意なことを少しずつ見つけていきたいと思いました。新しいことに対して失敗を恐れずに、挑戦していきたいです。

◆ 第3回 2023年12月14日(木)
永尾 由希子さん
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永尾さんは、大学卒業と同時に、島村楽器にアルバイトして採用されました。仕事の内容は音楽教室運営をメインに、楽譜、楽器、楽器の附属品などの販売、催事や展示会の企画・運営にも携わってきました。最初は楽器の扱い方など、まったく知識がなかったのですが、地道に努力を重ね、経験を積み重ねてきました。現在では宮城、山形の3店舗の教室運営を任されているそうです。
イベントや発表会では、司会を担当することもあります。マイクを握るときは相手の顔をしっかり見ながら抑揚をつけてはっきりと話すことを心がけているとのこと。本番になれば様々なアクシデントもあり、時にはアドリブを求められることもありますが、何度も経験しているうちに、動じることなく、自然に対処できるようになってきました。学生時代に学んだ様々な演奏経験、音楽づくりが役にたっていると感じるそうです。
アルバイトから契約社員、そして正社員へと、キャリアを重ねながら、与えられた仕事に真摯に向き合い、周囲から信頼される仕事を任されてきた永尾さんのお話から、多くのことを学ぶことができました。

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◇参加した学生の感想
・楽器店の仕事の内容について、お店の中での仕事だけでなく、イベントでのCD販売や催事の運営など、いろいろな仕事があることを知りました。
・演奏家として活動していなくても、音楽科で学んだことやスキルが活かせる仕事ができるという具体的なお話を聞くことができてよかったです。