石巻市立大原小学校で2月21日(木)、音楽科の先生と学生による弦楽四重奏と合唱の音楽会を行いました。
食品栄養学科と児童教育学科の学生たちはお菓子を作り、体育館に集まってきた子どもたち一人ひとりにお菓子の入った袋を手渡しました。
この音楽会は、昨年の8月から学習支援を行っている大原小学校の子どもたちに、音楽の面でも何か出来ないかと企画したもので、今回、音楽科の菊池恭江先生と学生による弦楽四重奏と音楽科3年生を中心とした有志14人による合唱を演奏しました。
弦楽四重奏はハイドンの「セレナーデ」で始まり、ホルスト「ジュピター」、ドヴォルザーク「新世界より第二楽章」など7曲を演奏し、子どもたちは目の前で聞く本物の音に、お菓子を食べるのも忘れて聞き入っていました。曲と曲の合間には、菊池先生が次に演奏する曲の背景や作曲者についてわかりやすく解説され、最初は緊張気味だった子どもたちも、菊池先生のクイズに元気に答えたり、知っている曲には目を輝かせるなど、生のクラシック音楽に惹きこまれていました。
私たち音楽科有志による合唱では、1曲目のディズニー音楽「ハイホー」を歌うと、子どもたちは体を揺らしながら聞いてくれたり、目をキラキラさせながら食い入るように見つめてくれたりと、真剣に聞いてくれました。
今回の音楽会を行うにあたっては、小学生に喜んでもらえる曲を皆で考えて練習を重ねてきました。ディズニーやトトロなど馴染みのある曲をメドレーにしたり、小学校の教科書に載っている「翼をください」「気球に乗ってどこまでも」などの曲を選び、フルートとクラリネットのソロも加え、より楽しんでもらえるように工夫しています。また、参加者で意見を出し合い振り付けや曲の構成を考え、少しでも良い合唱を届けられるように言葉やフレーズ、音程、音色など様々なことに注意しました。
子どもたちは知っている曲を一緒に口ずさんでくれたり、手拍子してくれたりと、演奏するこちらも少しでも子どもたちの笑顔が見たい、楽しんでもらいたいという思いが増し、精一杯の気持ちを込めて演奏しました。
最後に、大原小学校の全校合唱曲で先生と子どもたち全員が歌って踊れる、嵐の「ワイルド・アット・ハート」を、会場にいるみんなで歌いました。小学校の先生が指揮と伴奏でみんなを盛り上げ、私たちも中に入れていただき、会場全体に一体感が生まれました。照れくさそうに歌う子どもやノリノリで歌い、踊る子どももいましたが、みんなと音楽を共有出来た気がしてとても嬉しく、楽しいひと時となりました。
大原小学校には「ワイルド・アット・ハート」の指揮や伴奏をしてくださった先生をはじめ、曲のアレンジや楽器の演奏に造詣の深い先生方がいらっしゃり、演奏後に「今度、何かコラボレーションできるといいね」とお声をかけていただき、新たな展開が期待され、今後の励みになっています。
帰り際、子どもたちが外で遊んでおり、「バイバイ、また来るからね」と手を振ると「バイバイ、またね」と大きな声で答えてくれ、小学生の明るく素直な声と笑顔に元気をもらって帰宅しました。小学生の皆さんに楽しかったと思ってもらえればとても嬉しいですし、また子どもたちの笑顔に会いたく、音楽を通して今後も継続的な支援を続けていきたいと思っています。
今回の活動にあたり会場の準備等をして頂きました大原小学校の教員の皆さま、大変ありがとうございました。
音楽科3年 佐藤麻美