さなぎプロジェクトのHeartful Sweetsは2012年4月より、ドナルドマクドナルドせんだいハウスにて手作りのお菓子を提供する活動を行っています。
ドナルドマクドナルドせんだいハウスは宮城県立こども病院に入院される子どもたちのご家族に第2の我が家を提供する目的で、2003年11月に誕生しました。16室のベッドルームの他に、6つのキッチンやダイニングなどの共有スペースがあります。
臨床看護実習で、こども病院そしてマクドナルドハウスを訪れたことがきっかけとなり、私たちはこの活動を始めました。月に1回のペースでこれまで6回の活動を行い、提供してきたお菓子は、クッキー、ブラウニー、シフォンケーキ、米粉のチーズケーキなどです。お菓子には一つ一つ手作りのメッセージカードを添え、栄養成分表示やアレルギー表示もしています。
10月の活動は、ハロウィン当日ということもあり、米粉のハロウィンクッキーを作りました。プレーン、カボチャ、紫いもの3色で、ハロウィンらしさを演出しました。
今回の活動では、初めて子どもの飛び入り参加がありましたが、これは私たちにとって大きな一歩となりました。活動開始時の打ち合わせでハウスのマネージャーさんや子ども病院の副看護部長さんに言われた一言が、私たちの心に深く残っていたからです。「施設利用者さん参加型の活動を行っていきたい、ふれあいの場を提供したい」というのが私たちの提案であり希望でしたが、特殊な疾患が多いため患者さんやご家族の多くがプライバシーを大切にしているということ、病気の子どもを持つ親ごさんにとって女子大学生がにぎやかに活動している姿はどう映るだろうか、というご指摘をいただきました。自分たちの考えの甘さを痛感するとともに、相手を尊重するということ、相手の気持ちに共感するということがどのようなことなのかと改めて学びました。
活動内容は、当分はハウスのキッチンでお菓子を作りそれを部屋ごとに置かせていただき少しずつ存在を知ってもらう、参加型にするのは利用者さん側からの要望があればという形になりました。
実際に活動を開始し、活動ごとにとるアンケートでは「疲れているときに思いもよらぬ甘いもので心身ともに癒されました」「手作りのなつかしい味でいいですね」などという感想とともに、「次はこんなお菓子が食べたい!」といったリクエストもたくさん頂けるようになりました。
そして今回初めて患者さんと一緒の活動が行え、さらに患者さん本人やお母様にとても喜んでいただけたことは、私たちにとって大きな励みとなりました。
4年生のメンバーで始めた活動でしたが、多くの後輩も参加してくれるようになりました。今後もぜひこの活動を継続していきたいと思っています。