MG-LAC主催のワークショップ「“ことば”をつむぐ。“ことば”でつなぐ。」が、12月7日(木)と8日(金)、都城工業高等専門学校の吉井千周先生を講師に開催されました。
2日間で22人の学生が参加し、プレゼンテーション力向上のための重要なポイントを学びました。
1日目は、いかに上手に伝えるかについて言葉選びの重要性を考えたり、コンセプトを明確にするためのマインドマップを作成しました。
最初に吉井先生がパワーポイントを用いたプレゼンテーションを二つの方法で見せてくださったのですが、同じことについて話しているにも関わらず、一方はごく普通なのに対し、もう一方は心が動かされる内容でした。選ぶ言葉によって伝わり方が大きく違うということを実感しました。
また、フランスの詩人アンドレ・ブルトンを例に挙げた話では、目的を果たしてこそ言葉であるということを教えてくださいました。人はつい自らの知っていることを並べて伝えようとしますが、それでは聞き手を混乱させるばかりで何も伝わらないのです。大切なのは、聞き手に理解してもらうということです。そのために必要な脈絡をつくること、それこそが今回のマインドマップの役割です。そこで、マインドマップを作ることになったのですが、参加者のほとんどはマインドマップを作ったことがないため、みんなで悪戦苦闘しながらの作成でした。
2日目は概念のストーリー化と話し方について学びました。注目すべきは、アメリカのオバマ大統領の勝利演説(2008年11月5日)の中にマインドマップの手法が使われているという点です。オバマ大統領の勝利演説は有名ですが、マインドマップを学んでから改めてこの演説を聴いてみることで、マインドマップを使う利点を再確認できました。
映画「男はつらいよ」の1シーンでは、どこにでもある鉛筆をどう売り込むか、寅さんが実演するのですが、ただ「よい鉛筆です。買ってください」と当たり前のことを言うのではなく、ストーリー性をもたせて人を引き込み、皆がいつのまにか寅さんの術中にはまるという見事なものでした。映画ではありますが、その手法にプレゼンのヒントを見つけた気がします。
「落語」は内容を知っていても、誰もが聞き入ってしまいます。人は見た目が9割と言う方がいますが、話すことにおいては話し方が9割といってもいいほどだと思いました。この人の話は聞きたくないと思われてしまえば、伝わることなどありえません。いかに注意を自分に向けられるか、それこそが言葉を伝え、目的を果たすための第一歩であることを学びました。
私はこの2日間で自分の「ことば」を伝えるための方法を学びました。これからは、つむぎ、つないだ「ことば」を、聞いてもらえる話し方で、話していこうと思います。
遠く宮崎県から今回のワークショップのためにお越しくださいました吉井千周先生、主催してくださったLACの皆さん、本当にありがとうございました。
食品栄養学科1年 藤原 望