まもなく新年度が始まろうとしています。数日前に日本文学科を卒業したばかりの4年生から、就職活動についてのメッセージが届きました。
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R・Sさん(福祉系)
就職活動を行うに際し、何か直接的に人の助けになる仕事がしたいという思いが常に私の中にありました。
日本文学科に設置されている日本語教員養成課程に進んだ私は、日本語教育のゼミに在籍して勉強してきました。学び続けて気づいたのは、日本語自体への興味関心そのものよりも、それを学んでいる方々へのサポートの方に大きな関心があったということです。
大学での講義や教育実習、民間のボランティアなどで、日本で勉強する日本語学習者の生活の大変さ、そしてその方たちの努力とひた向きさを実際に目にしました。言葉と生活というものは切り離せないものです。日本語を教えたことが、直接彼らの生活する力に繋がってゆくというのは、本当に喜ばしいことでした。
私の就職先は介護職です。この職業を選んだのは人のサポートを行う仕事をしたいということ、そして将来、日本文学科の日本語教員養成課程で学んだことを活用できるのではないかと考えたからです。介護や看護の分野では、深刻な人材不足から、年々海外の人材受け入れに向けて動きが大きくなっています。私は将来的にその中で、介護職と日本語教育の間で仕事をする形を目指していこうと思っています。
そのまま、日本語教育の道へと進むという方法も考えましたが、まず自分が働いてみなくては仕事の内容も大変さも分からないと思い、実際にその職に就くことにしました。
日本語教育というものは、一生携われるものだと思います。他の仕事や色々な私生活での経験が、日本語教育にはプラスになると思いますし、教えられる幅、つまり世界が広がります。もし、日本語教育を勉強しているならば、他の仕事に就いてみて、自分の中身の貯金を増やしてから再び日本語教育の分野に戻ってくるというのもアリだと思います。