2021年度、日本文学科では教育推進研究の一環として「やさしい日本語」で読み物作成プロジェクトを行うことになりました。国内外の日本語学習者の皆さんが楽しく読める読み物作品を「やさしい日本語」(日本語が初級学習者でも理解できるわかりやすい日本語)で作成する(書き換える)プロジェクトです。
7月12日に第1回目となるプロジェクト参加者のためのオンライン特別セミナー(入門編)が開催されました。講師は、NPO多言語多読の理事長、粟野真紀子先生です。セミナーではまず、「やさしい日本語」「多読」についてレクチャーがあり、実際の例を見て、書き換えるコツを学んでから、グループでイソップ物語の「アリとキリギリス」を「レベル0」に書き換えるワークを行いました。「レベル0」はもっともやさしい日本語レベルですが、それだけに使用できる語彙や文型が限られます。NPO多言語多読のレベル別語彙表・文型表に基づけば、例えば、「食べて」「飲んで」などの「~て」の形(日本語教育では「て形」と言います)の使用はできません。そこで学生たちはどのように書き換えるか、頭を悩ませていましたが、とてもシンプルな文に書き換えることができているグループもありました。9月には第2回目のセミナー(実践編)があります。そしてその後、いよいよ自分たちが書き換えたい作品をもとにオリジナルの読み物を作成していきます。完成した作品は大学ホームページなどで公開の予定です。お楽しみに!!