日本文学科キャリア講座「編集者のお仕事」を開催しました

career2018

7月4日(水)、仙台の有名なタウン誌「S-style」や「Kappo」を発行するプレスアートで編集長を務める梅津文代先生を講師にお招きし、日本文学科主催のキャリア講座を開催しました。梅津先生には毎年お越しいただいております。

最新号の「S-style」や「Kappo」を教材として用いながら、タウン誌の使命について情熱的に教えてくださる梅津先生。毎回大人気のすごろく形式で学べる「雑誌ができるまで」には、雑誌が発行されるまでにどのようなことが行われるのかわかりやすくまとめてあります。写真撮影のコツや、取材時に気をつけること、原稿を書き上げるまでにかかる時間、書き上げた後に必ず確認すること・・・・等々、今回も先生は雑誌作りに関する様々なことをお話しくださいました。

皆さんはラフと聞くと何を思い浮かべますか。ラフとは、材料(情報)を整理した設計図のことです。ラフをもとに誌面が出来上がりますので非常に重要なものです。昨年度まではこのラフを作成してみるというワークショップを行っていましたが、今回は「キャッチコピー」作成に挑戦することになりました。

梅津先生がキャッチコピーについて説明してくださった後に、参加した学生はそれぞれ作成に取り掛かりました。内容が伝わるものになっているか、読者の気持ちを惹きつけるものか、写真やデザインのテイストと合っているか。そのお店らしさ、その人らしさ、書いている人のその人らしさ、「らしさ」が伝わるようなオリジナルの表現になっているか確認します。そもそもキャッチコピーが難しくてペンが止まってしまう学生も多かったようですね。

講座中、さらには講座終了後にも、梅津先生は学生たちが作ったキャッチコピーを一つずつご覧になり、アドバイスをくださいました。編集長が直々にアドバイス。このような貴重な機会は普通ありませんよ。

最後に梅津先生が語ってくださった本を作ることへの思い。心を動かされませんでしたか。タウン誌の使命、それはすなわち梅津先生の使命。今回も感動いたしました。梅津先生、この度も本当にありがとうございました。

*学生の感想より一部ご紹介

・普段から読む雑誌の裏側を知ることができました。読み手が気になったり、話題にしたいと思ったりする記事を作ることはとても大変なのだとわかりました。復習として、家で雑誌を読み返して、色々な見方をしてみたいと思います。

・実際に携わっている方から直接お話を聞くことができて、雑誌がどのように作られているのかがわかったし、実際にキャッチコピーを作るという作業をして、見ている人を惹きつけるようなキャッチコピーを作るというのは大変であるということがわかった。梅津先生のお話を聞いて、言葉の重要性や言葉が持つ力はとても大きいのだと思った。

・編集者の仕事についてよくわかりました。高校の図書館にS-styleがあって読んだのを思い出しました。今回、回覧されたS-styleを読んでみて、読みやすく、次も読みたくなるような内容でした。このような表現方法があるのだと思いました。

・今回、一つの雑誌が出来るまでのことを詳しくお話していただきました。私はもともと編集者の仕事に興味を持っていたので、今日は大変貴重な機会だったと思っています。キャッチコピーを考える時に、なかなか言葉が思いつかなく、作ることの難しさを思い知りました。また、インタビュー後に内容を40分程度でまとめるということを聞き、文章をまとめる力も凄いのだなと思いました。雑誌を作るうえで、その雑誌を読んだ人が行動を起こして、街に活気を出して欲しいということを仰っていてとても勉強になりました。

・雑誌はたくさんの人の協力により成り立っているものだと改めて思いました。週刊でも月刊でも、雑誌を作り続けることは大変でもありながら、大切なことなんだと思いました。雑誌は買っている側だけでなく、作っている側も、紹介された側にも、嬉しい連鎖が起こっているものだと思います。雑誌の内容で心が豊かに、癒しになります。私も本や雑誌を読むのが好きなので、作り手側の色々なことが知ることができて良かったです。ありがとうございました。