梅雨明けが待ち遠しい7月29日(土)、日本文学科では、昨年度開催し多くの方々にお越しいただいた特別公開シンポジウム「怪異と幻想の日本文学」の第2弾にあたる「夏の怪談教室―怪異と幻想の日本文学 vol.2」を、仙台市市民活動サポートセンターにて開催しました。
この講座は学都仙台コンソーシアム・サテライトキャンパス公開講座2017の一環として実施されました。日本文学科の古田正幸先生(ご専門:中古文学)と深澤昌夫先生(ご専門:近世文学・芸能)による公開授業とミニシンポジウムが行われましたが、席はほぼすべて埋まり、定員ぴったりの満員御礼となりました。雨が降り続ける中での開催でしたが、本当に多くの方々に足をお運びいただきました。感謝申し上げます。
古田先生は「彷徨える魂―『源氏物語』六条御息所を中心にして」と題して、『源氏物語』葵巻を中心に、彷徨える六条御息所の魂と情念の世界についてお話しされました。
深澤先生は「夢で逢えたら―世阿弥と『井筒』と夢幻能」と題し、『伊勢物語』「筒井筒」の段に取材した世阿弥の代表作『井筒』を取り上げられ、大切な人との別れを受け入れかね、死後もなお追憶と懐旧に生きている女性を描いた夢まぼろしの世界について説明してくださいました。
受講生の方々は、メモを取りながら、頷いたり笑ったり、熱心に先生方のお話に耳を傾けていました。
3時間半というなかなかの長丁場となりましたが、皆さん、最後までお聞きくださいました。大変興味深いテーマだったという感想を多くいただき、改めて、日本文学の世界が内包する普遍的な面白さというものを体験することができたのではないでしょうか。
すでに第3弾のリクエストもいただきました。次回も同じ会場で皆さまにお会いできますでしょうか、はたまた違う会場になりますでしょうか。もしくは、今回の講座自体が夢幻だったのか・・・・・いやいや、そんなことはないと思います(笑)。
ということで、また来年お会いいたします。
お越しくださった皆さん、ありがとうございました。