「卒業生は今」の四回目は、仙台市職員の奥山百合華さんです。
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私は平成28年に宮城学院女子大学英文学科を卒業し、同年秋に仙台市に採用となりました。現在は入庁二年目で、仙台市内の区役所で主に窓口業務に励み、年齢層・国籍を問わず多くの市民の方と接しています。みなさんの中には、「英文学科を卒業したにも係わらず、なぜ公務員を目指したのか」と疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。その答えは、私の学生生活にあります。
高校生の頃、英語やことばに興味があった私は、大学で言語学を学びたいと考えていました。高校3年生の夏休みに、宮城学院のオープンキャンパスで言語学に関する模擬授業に参加したことがきっかけで英文学科を選択しました。入学後、英会話に慣れていなかったものの、授業を通してより楽しく英語を話せるようになりたいと心から思うようになりました。その希望に近づくために、私は外国人の方と接する機会をつくるよう心がけました。例えば、外国人の方と交流することができるボランティア活動などに積極的に参加したことです。私は大学生になるまでボランティア活動経験がなく、役割を果たせるか正直不安でした。しかし、英文学科の先生方から「挑戦して得られる大きな力」についてご指導・ご支援いただいたことで、参加を諦めずに一歩踏み出すことができました。今思えば、宮城学院の先生方と生徒は距離が近く、いつでも生徒のことに対して親身になっていただける環境であったのだと思います。素敵な先生方に背中を押していただいたおかげで経験することができたことを振り返ると、英語のスキル向上だけではなく、初対面且つ様々な世代の方と交流できたことで貴重な社会勉強となったと思います。
参加したボランティア活動の中で特に印象深いものは、平成27年3月に仙台市で開催された「国連防災世界会議」の語学ボランティアに参加したことです。仙台市の魅力を学ぶことができたことはもちろん、年齢や国籍を問わず、多くの方々が仙台市を好きでいらっしゃることを知りました。そして、ボランティア活動中に市民の方はもちろん、仙台市に訪れる方々のために誠心誠意を込めて一生懸命業務に取り組む職員の素敵な姿に憧れ、自分も仙台市職員を目指そうと強く思いました。
大学卒業後、晴れて私は仙台市職員となりました。大学生活での経験が現在の職に繋がり、毎日とても内容の濃い時間を過ごしています。大変なことも数多くありますが、職場の素敵な方々とやりがいのある仕事をすることができ、幸せです。みなさんも、貴重な学生生活をご自身の将来へと是非活かしてください。
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プロフィール
奥山百合華さん
宮城県立富谷高校普通科国際コース卒業、2016年3月宮城学院女子大学英文学科を卒業。現在仙台市職員。
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