来年開学70周年を迎える宮城学院女子大学では、70周年事業の一環として、観光人類学をテーマとする公開シンポジウムを開催します。開催日時は、2019年1月26日(土)14:00~17:00です。学生や一般の方も含めて、どなたでも参加歓迎です。参加費・事前連絡などは必要ございませんので、万障お繰り合わせの上ご参加下さいますよう、みなさまにご案内致します。詳しくは下記をご覧下さい。
公開シンポジウム「観光人類学の新展開:『ホスト・アンド・ゲスト』の磁場を超えて」
1977年に初版が出版されたV.スミス(編著)『ホスト・アンド・ゲスト』(市野澤・東・橋本監訳、2018年、ミネルヴァ書房)を嚆矢とする観光人類学は、日本では山下晋司/橋本和也の両氏によって牽引されてきた。本シンポジウムは、『ホスト・アンド・ゲスト』翻訳にも携わった気鋭の若手人類学者が、両氏の足跡を乗り越えて観光人類学の新たな地平を模索する試みである。果たして若手たちが「巨人の肩の上に乗る」ことができたかどうか、二人の巨人ご当人をお招きして、コメントをいただく。
『ホスト・アンド・ゲスト』は、今なお色褪せない問題意識が多数織り込まれた、現在に至る観光人類学の方向性を決定づけた記念碑的業績である。しかし、同書初版の出版から40年以上を経た今日、世界の観光をとりまく状況も、人文社会科学における知的関心の有り様も、大きく変化してきている。そこで土井清美は、サンティアゴ・デ・コンポステラへの巡礼観光の調査経験などに立脚して、『ホスト・アンド・ゲスト』が提示した枠組みの拡大や延長に留まらない知的探求の新たな切り口を、模索する。近年日本各地で観光振興/まちづくりの必要性が叫ばれており、地域の知のセンターとしての大学には観光振興への知的/人的貢献が求められるようになってきた(また観光学を専攻したいという多くの学生の興味もそこにある)。そこで田中孝枝は、自らが調査をしてきた中国における観光人類学の近況も視野に入れつつ、人類学と実践とのかかわりについて考察する。両発表とも、人類学者による実践の重要な一面である大学教育についても一定の目配りをした内容となる予定である。
趣旨説明:市野澤潤平(宮城学院女子大学教授)
発表①「『観光の人類学』で問うべきこと:〈文化〉と〈社会〉の次に」
土井清美(中央学院大学非常勤講師)
発表②「観光における人類学的実践:『文化のコンサルタント』になれるのか」
田中孝枝(多摩大学専任講師)
コメント:
山下晋司(帝京平成大学教授/東京大学名誉教授)
橋本和也(京都文教大学名誉教授)
日時:2019年1月26日(土)14:00~17:00
場所:宮城学院女子大学 講義館 C308教室
アクセス:宮城交通バス「宮城学院前」下車 ※詳細は下記URLを参照
/www.mgu.ac.jp/main/about/accessmap/index.html
本件に対するお問い合わせ先:
宮城学院女子大学キリスト教文化研究所 kiriken@mgu.ac.jp
※本シンポジウムは、宮城学院女子大学キリスト教文化研究所共同研究「多民族社会における宗教と文化」の主催により実施されます。