附属森のこども園の園だより:7月号のコラム紹介

幼児教育専攻の教員が、リレー方式で担当している附属森のこども園の園だより7月号のコラムを紹介させていただきます。7月号は、守渉先生のコラムです。

水遊びが教えてくれること

 梅雨から夏にかけて、気候の変化を大きく感じる時期です。森のこども園のお友達も体調管理に気を付けながら、お過ごしのことと思います。そんな中、水遊びに触れる時期となりました。水遊びは、夏の暑さを活かし、水を浴びる爽快感や開放感を味わいながら水の特性を理解したり、ダイナミックに水と関わって遊んだりする運動体験ができます。また、夏の暑さを水の冷たさと涼しさで和らげるだけでなく、園児を水に慣れさせる、足元に水がある環境への安全な対処を覚えるなど教育上のねらいがあります。

そんな水遊びに重要なものは「気持ち良さ」です。幼児期の遊びの中で、子どもの成長のベースになる「感覚遊び」がありますが、五感を通して自然物と接していくなかで、水は様々な物事に対する認識を教えてくれます。水遊びをすることは、子どもの五感の発達につながり、感性を磨いてくれると考えられています。手や足、目や耳など、身体全体で水と触れあうため、さまざまな感覚が磨かれていきます。例えば、水の冷たさや気持ちよさを肌で感じ、水に反射する光やしずくの輝きを見て美しいと感じたり、水が流れる音を聞いて心地よいと感じたりすることもあるでしょう。子ども達はその「不思議さ」や「面白さ」、「美しさ」と出会えます。いろいろな感情をもつことで感性が磨かれ、想像力や共感力も高まっていくでしょう。子どもにとって水遊びやプール遊びは、「はじめて」を教えてくれる自然の体験なのではないでしょうか。

このような水遊びの体験を就学後のプール活動につなげていきたいのですが、最近はプールの老朽化などを理由に、水泳授業を民間施設へ委託する動きが広がっています。学校のプールが閉鎖されることで日常的に水に親しむ環境が減り、夏季開放などを通じた地域交流の役割も果たせなくなってしまいます。水の環境に対する適応能力が低下しないように、水に触れる機会をどう維持するか考えていく必要があると感じます。

宮城学院女子大学教育学部 准教授 守 渉