2021年11月に開催した公開研究会では、デンマークで森のようちえんの園長をされてるリッケ・ローセングレン先生と公開研究会を開催しました(/news.mgu.ac.jp/e-ke/news/763.html)。
それからしばらく時間は経ちましたが、今回はスウェーデンのヘルシンボリ市訪問の後(/news.mgu.ac.jp/e-ke/news/1081.html)、デンマークの森のようちえん「ボンサイ」では、どのような教育が行われてるのかを視察しました。
まず、北欧が大切にしてるアウトドアでの生活が子どもたちの成長に与える影響は非常に大きいということです。デンマークの森のようちえんは、子どもたちは自然とのふれあいを通じて「驚き」の感覚を養い、自立性が育ちます。この体験から、私は子どもたちが日常生活から遠ざかりつつある自然の重要性を再認識しました。子どもたちにとって自然環境の提供やアウトドア活動の促進が幼児期のカリキュラムの重要な要素であることを強く感じました。
第二に、ある程度危険を伴う遊びが子どもたちの成長にプラスの影響を与えることが理解できました。デンマークの森のようちえん「ボンサイ」では、子どもたちは自然豊かな森で遊ぶことが奨励されています。彼らが自分自身の限界を理解し、リスクを感じながら遊ぶことで、高度な運動能力や問題解決能力を身につけています。これを見て、危険な遊びが子どもたちの成長に不可欠な要素であることを理解しました。安全な環境の中で危険な遊びを取り入れる教育プログラムの開発や実践の重要性を認識しました。
最後に、デンマークの森のようちえん「ボンサイ」の訪問を通じて、子どもたちの自己肯定感や社会性の発達にも注目しました。子どもたちは自然環境で自由に遊ぶことで、自信を持ち、協力し、責任感を培っているように見受けられました。これらを通して、自然とのふれあいが子どもたちの心の発達にも良い影響を与えることを理解しました。
北欧の教育視察を通して、子どもたちの心理的な側面に焦点を当てた研究や教育プログラムの開発が必要であることを強く感じました。
(文責:西浦和樹)