食育とは作ることが学びにつながる

スウェーデンでの研修が始まりました。今回の訪問は、「日本の食育と食文化」をテーマに、学生にとってはもう一度自分たちの食生活を考えるきっかけに、訪問先のスウェーデンの食育関係者にとっては日本の和食文化と仙台味噌を知ってもらうきっかけになることを目指しました。

訪問先のヘルシンボリ市にあるハビテウムは、スウェーデンの中でも持続可能なパーマカルチャー(持続可能な農業や暮らし方や考え方)を取り入れた教育を行っています。今回は、ヘルシンボリ市の環境、食育、博物館、農業などに関わる教育関係者の話を聞き、実際にどのような教育が行われているのかを聞くことができました。例えば「虫のホテル」では、昆虫や小動物のための安全な生息地を提供し、農薬や化学物質を使用しない自然の防除手段であること、また生物多様性と生態系のバランスを保つ役割があることを理解しました。

食育ワークショップでは、日本の食育と食文化の紹介を行い、子どもたちだけでなく、成人や高齢者にとっても健康的で持続可能な食生活を営む上で重要な教育であることをスウェーデンの教育関係者と意見交換を行いました。

今回は、日本の代表的な仙台味噌料理「芋煮」を提供し、またスウェーデンの家庭料理「ラグムンク」を一緒にいただきながら、食育について意見交換しました。これらの実践的な学びを通して、日本とスウェーデンの間で、食育の重要性や持続可能な食生活の実現に向けた取り組みについて情報共有しました。今後も食文化や環境への理解を深めつつ、より豊かな食生活を実現することを目指すきっかけになればと思います。

(文責:西浦和樹)