11月30日、教員を目指す学生を対象に、教職センターが主催する「教育実習・養護実習・栄養教育実習報告会」が開かれました。
教育実習を体験した学生の中から、日本文学科・音楽科・食品栄養学科・生活文化デザイン学科の計5人が壇上に立ち、実習を通して得た気づきや発見、感動した出来事、また失敗談も含めて、率直に語りました。
会場には50人以上の学生が集まり、熱心に耳を傾けていました。
実際に報告してくれた学生の皆さんにインタビューをしました。
日本文学科 伊藤さん [中学校で教育実習]
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「正直に言うと、教育実習に行くのは気が進まなかったのですが、3週間の実習が終わる頃には『実習が終わってほしくない』と思うほど、有意義な実習になりました。本当に生徒たちがかわいくなってしまって。学生生活を送るうちに志望進路が変わり、一般企業の営業職に内定しているのですが、教育実習で学んだ人との関わりは、きっと仕事に活かせると思います」
音楽科 鎌田さん[中学校で教育実習]
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「実習先の学校がちょうど音楽コンクールを控えた時期だったので、クラスで歌の指導をしました。私は専攻が声楽なので、実際に自分で歌って聞かせると、生徒たちが眼を丸くして聞いてくれたのが嬉しかったです。私がこうして教職の道に進めたのは、中学の先生のおかげなので、私も大事な時期の中学生に何かを伝えて、良い影響を与えられるようになれればと思っています」
食品栄養学科 相澤さん[小学校で栄養教育実習+養護実習]
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「食品栄養学科では、栄養教諭と養護教諭と両方の資格を取得できますが、普通はどちらか一方を目指す人の方が多く、私も最初は養護教諭を目指していました。でも勉強するうちに、子どもたちの健康にとっての食の重要性をあらためて感じ、食の提案ができる力をつけたいと思ったのです。教育実習を通してわかったのは、教員として必要なのは、相手の話を聞く力や、まわりに自分の考えを伝える力だということ。学んだことを教育現場で活かせるようにがんばりたいです」
食品栄養学科 佐藤さん[小学校で栄養教育実習+養護実習]
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「もともとは栄養教諭になりたくて、より広い視野を持って多方面からアプローチできる先生になりたいと思い、養護教諭の資格も取りました。教育実習の最後に生徒に感想を書いてもらったのですが『家庭科の授業がこんなに面白いと思ったのは初めて』という感想もあり、嬉しかったですね。今年の教員採用試験には合格できませんでしたが、公務員試験に合格し、栄養士として学校に行けることに。子どもたちの健康を支えたいという夢
を叶えることができます」
生活文化デザイン学科 羽生さん[聴覚支援学校で教育実習]
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「私は自分が聴覚障害を持っているので、耳の聞こえる先生にはわからないことに気づくことができる。生徒が手話で『わかんないな…』とつぶやいても、聞こえる先生は見落としてしまいがちですが、私なら気づけるんですね。生徒の中には、聴覚障害を持つ大人と会うのは私が初めて、という子どもや保護者も多かった。
そういう人たちに自分の体験を理論的に話せるようになりたいと思いました」