12月13日(金)の16時20分から、「科捜研講演会」と題した、心理行動科学科の学生を含む全学科学生を対象としたキャリアデザインセミナーを開催しました。
このセミナーは、科捜研心理係職員の日常業務のお話や、警察関係の仕事で心理学が活用されている場面のお話など、現職の心理係の先生をお招きしてお話をしていただくものです。宮城県警察科学捜査研究所様のご厚意により、一昨年度から始まりましたこの企画も、今回で3年目となりました。
講師には、毎年お越しいただいている宮城県警察科学捜査研究所心理係の小林正和先生と、昨年度から着任された檜垣祈り先生にも、前回に引き続きお越しいただきました。小林先生からは、科捜研職員の方々の係ごとのお仕事紹介から始まり、心理係のポリグラフ検査やプロファイリング等の業務の実態について、さらには仕事のやりがい、大学生の時期にやっておいた方がよいこと等について、ご自身のご経験を踏まえて分かりやすくお話いただきました。また、檜垣先生からは、学生時代にどのような学びをしてこられたのか、科捜研を目指すことになったきっかけや具体的な試験勉強のお話、入職後の研修から現在に至るまでの成長のお話をしていただき、年の近い社会人の先輩から受講した学生への激励のメッセージをいただきました。普段はなかなか知ることができないお話を伺うことができたと同時に、学科の学びの延長線上に司法・犯罪の現場があることが実感できる大変貴重な機会となりました。
ここで、参加した学生たちの感想を一部ご紹介します。
・授業でポリグラフ検査をした際、上手に判定することができず、ポリグラフ検査について疑いを持っていた。しかし、講演で信頼性が86%~98%と高い数値であることを知り、捜査上に価値のある情報を提供するものであることを再認識できた。
・宮城県の科捜研では、女性職員が19人中7人なので、女性の活躍している世の中になっていて素晴らしいと思った。
・人の心を科学することで、事件・犯罪を解決する手助けをしている仕事はとても素晴らしいと感じた。
・生理指標や面接技術など専門技術が多く必要になる中であまり知られていない仕事で就職の情報集めが難しい業界であると感じた。
今回の講演会は、年末の差し迫った時期の開催であったため、残念ながら参加者がとても少なくなってしまいました。しかし、その分1人ひとりの参加のモチベーションが非常に高く、講演会終了後に先生方に質問する学生の姿も見受けられました(本学では翌日に入試があったため、学生の皆さんは講演会終了後ただちにキャンパスから出なくてはならないという制約がありましたが、その時間ギリギリまで熱心に質問していました)。各々とても刺激を受けたようでしたので、各自が今後のキャリアデザインに直接的にも間接的にも活かしてもらえることを願ってやみません。
小林先生、檜垣先生、年末の大変ご多忙の中、本学までお越しいただき貴重なお話をありがとうございました。
(友野隆成記)