7月1日(月)の5校時に、「言語聴覚士」講演会を行いました。
言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)とは、言葉によるコミュニケーションに困難がある方などに対して、機能の維持向上を図るための援助を行う専門職です。
今回の講演会では、STである鈴木將太先生(仙台青葉学院短期大学)と、本学OGである鈴木珠緒さん(2022年度心理行動科学科卒業生・仙台青葉学院短期大学 言語聴覚学科2年次在学中)に、次のようなお話をうかがいました。
鈴木將太先生
(ST・仙台青葉学院短期大学 言語聴覚学科)
人のコミュニケーション過程、援助の対象となる障害、STの活躍の場、国家試験について説明していただきました。
援助の対象となる障害については、話すことや聞くことの障害はもちろん、それらに関する思考の障害も援助の対象となること、また、食べることに関する困難を抱える方々にも援助を行う、といったお話がありました。国家試験については、必要とされるSTの数に対して有資格者が足りておらず、今後ますます専門家が増えることが望まれていることもわかりました。
鈴木珠緒さん
(2022年度心理行動科学科卒業生・仙台青葉学院短期大学 言語聴覚学科2年次在学中)
志望のきっかけが、在学中に参加した言語聴覚士講演会であったそうです。現在は、心理行動科学科で学んだ内容を、医療の観点からみることができているとのことでした。「信頼を築くことができ、頼ってもらえるようなSTになりたい。」と、将来についてお話いただきました。
その後の質疑では、STが行う面接と心理学の関連、STにとしての志望を具体化させる実習、障害の受容を考慮する必要性、などが話題になりました。
講演には本学の学生31名が参加しました。
講演後には参加者から次のような感想が聞かれました。
・言語聴覚士のお仕事は「人の人らしさを支える仕事である」という言葉はその通りであるなと、今回、改めて思いました。
・STが病院だけでなく、高齢者の施設、小児の施設やことばの教室、特別支援センターなどの様々な場で活動していることがわかりました。
・失語の方の動画を見て、脳機能の低下によって言葉をうまく出すことが出来ず、伝えたいこととは違うことを言ってしまう様子を、実際に見て学ぶことが出来ました。
・OGの方の話を聞いて、就職だけが全てではなく、新たに学ぶために進学するのもひとつの選択肢なのだなと改めて感じた。
心理行動科学科の卒業生が仙台青葉学院短期大学に進学しているというご縁もあって、この講演会を毎年開催しています。
今年度の講演会も、学生にとって実りある機会になったようです。
(瀧澤記)