【実践研修】「日本教育心理学会第60回総会@慶應義塾大学」参加報告

2018年9月15日(土)~17日(月・祝)に、慶應義塾大学日吉キャンパスで開催された「日本教育心理学会第60回総会」に、本学科の2年生3名が参加しました。
これは、全国の教育心理学に関する研究を行ってきた研究者が、年に一度研究報告に集うものです。学校現場の先生方も多数いらっしゃいます。今回は、開催校である慶應義塾大学の理念を反映した『教育を「実学(サイヤンス)」する』をテーマに、教育現場に関わる内容のシンポジウムや研究発表が数多くなされていました。

本学では後期授業が開始した直後でしたが、学生たちは3連休を利用して神奈川県まで出かけました。
並行して行われるシンポジウムやポスター発表のプログラムの中から聞きたいものを事前に選び出し、自分でたてたスケジュールにそって、3日間計画的に活動してきました。授業中の私語、インターネット上でのいじめやネットトラブルなど身近な話から、映像心理学という新しい分野、技術革新によって変化する教授方法など普段はあまり聞かないお話までうかがってきたようです。

最終日に感想を聞くと、口をそろえて「楽しい!」と言っていたのが印象的でした。

事後に提出された参加レポートからは、これまで大学で学んだ心理学の専門科目や教養系の一般教育科目の授業内容と結びつけて考えたり、ボランティア経験や日常生活と結びつけて考えたりと、豊かな学びの機会となった様子がわかりました。特に、人が「学ぶ」過程にかかわるお話は、自分たちが「学習する」場面にも応用して考えて、活かせることも多かったようです。
また、似たようなテーマであっても、見方や考え方、調査の仕方が様々あること、ある発表では理解できなかったことが違う発表で理解できるようになり、話がつながっていくことに「楽しさ」を見つけた様子でした。

ポスター発表会場にて

ポスター発表会場にて

ポスター発表で直接やりとりさせていただいた先生方からは、学部2年生にもわかるように優しく、わかりやすく教えていただき、さらには研究の苦労話までしていただいたようで、教科書にはないお話を伺えました。
また、1年次の3月に東北大学で開催された発達心理学会に参加した学生は、この半年間で専門知識を増やし、理解できることが増えたことを実感したようです。

9月末には、地元仙台で日本心理学会第82回大会が開催されます。大学での授業の合間を縫ってまた参加したいとのこと。次回参加へのモチベーションにもつながる学会参加となりました。

(木野記)

 

※この企画は「心理行動実践研修B」という単位認定科目の一環として学生に案内しました。「心理行動実践研修B」は、広く実社会における実践活動を後押しすることを目的としたユニークな科目です。資格取得や学会の年次大会・シンポジウム・研修会への参加、ボランティア活動などに対して、それぞれの活動内容に応じたポイントが付与され、一定のポイント数に達するとこの科目の単位が認定されます。