2018年6月23日(土)・24日(日)に京都橘大学で開催された「日本健康心理学会第31回大会」に、本学科3年生2名(両者とも、報告者のゼミに所属)が参加してきましたので、遅くなりましたがここにご報告いたします。
日本健康心理学会は、健康を様々な観点から学際的に研究する人たちの学術的な集まりで、必ずしも心理学だけではなく、医学、看護学、社会福祉学など関連領域の研究者や実践家も多く集い、多くの研究発表がなされます。また、近年学会の若返りをはかっており、若手会員のみの企画もあるなど、とても活力のある学会です。今回は、日本ヒューマン・ケア心理学会との合同大会として、「こころとからだの健康とケア」をテーマに、約150件の発表がなされたとのことです。
今回の学会大会は京都という遠方での開催だったため、当初参加者は皆無だろうと踏んでいました。しかし、ゼミの時間に熱く宣伝したかいもあってか(!?)、報告者のゼミから3年生2名が参加希望を表明してくれました。大会参加前に、報告者が担当する「心理行動特殊講義」という授業でちょうど健康心理学のことを学んでいたので、2名ともその事も踏まえて事前学習をしっかりしてから京都へ向かいました。
大会当日は、特別講演、シンポジウム、ポスター発表という異なる発表形式のセッションに参加し、メモを取り切れないほどの情報量に圧倒されながらも、自分たちなりにそれぞれの発表のテーマについての理解を深めていたようでした。また、上述の「心理行動特殊講義」で取り扱ったテーマに関する発表も聴いていたようで、報告者の私に逆に情報提供してくれました(早速、次週の授業時にその発表の内容を追加させていただきました)。
以上、今回参加した2名とも充実した2日間を過ごして帰仙してきましたが、「心理行動実践研修B」のポイントを獲得するためには、事後学習として学会大会に参加して学んだことをまとめたレポートを提出しなくてはなりません。聴いてきた内容が思っていたよりも難しかったり、情報量が多過ぎて収拾がつかなくなってしまったりしていたようですが、結果としては規定量の倍くらいの分量のレポートを提出してくれました。
以下に、レポートに書いてくれた感想の一部をご紹介させていただきます。
- 手伝いではなく、実際に学会に参加するのは初めてだった。人間工学会の会場係だったため、セッションなどは聞いていたが、学会によって進め方などが違っていてそこも新しい発見だった。
- 健康心理学という分野は3年生になって初めて知ったが、面白そうな分野だと思った。私自身、参加する前と参加した後では、心理学に対する見方やもっと掘り下げてみたいと思う気持ちにも変化があったと思ったので、他の学会などにも積極的に参加してみたいと思った。
- ポスター発表の際に、「こんなこともわからないのか」と呆れられてしまうのではないかと思い、質問をすることに躊躇していたが、恐る恐る尋ねてみるとすべての先生が快く答えてくださり、尋ねたこと以上のことを教えてくださった。もちろん先生方の優しさが大きかったのだと思うが、普段のゼミでの活動が活きたのではないかと感じた。
- 今回の学会への参加で得た経験や学びは、絶対に校内では得られないものだと思う。また機会があれば積極的に参加したいし、参加に悩んでいる友人や後輩がいたら是非とも勧めたい。
感想にもありましたように、直前に本学で開催された「日本人間工学会第59回大会」に2名ともスタッフとして参加し、学会大会の様子を垣間見てはいましたが、一般の参加者としては今回が初であったため、また当日の京都は天候不順であり蒸し暑くもあったため、心身ともにかなり疲れたのではないかと思います。しかし、それを補って余りある経験をしてきたようでしたので、その経験を今後の学修に繋げていただくことを指導教員としても大いに期待しております。
最後に余談ですが、ゼミの指導教員である報告者のポスター発表に2名とも(気を遣って!?)見に来てくれました。普段の授業時にはなかなか聴けないような指導教員の研究の突っ込んだ話が聴け、普段はなかなか見れない学会大会という場における指導教員の立ち居振る舞いを観察することもでき、ある意味レアな経験をしたのではないでしょうか。このような経験ができるのも、学会大会参加の醍醐味です。今後も色々な学会大会が開催されますので、在学生の皆さんは是非積極的に参加の手を挙げてみてください!
(友野隆成記)