9月29日(金)の5校時に,「人生をステップアップしながらやりたい仕事を見つけ、近づいていく方法」と題して、本学科第一期卒業生をお招きし、大学卒業から現在までのお話をうかがいました。
ゲストOG
佐藤 友美 さん
株式会社ジャパンデントーコーポレーション勤務
心理行動科学科1期生・2011年3月卒業
講演会の様子
今回は、大橋先生がナビゲーターとなり、佐藤さんと対談形式でお話をうかがいました。
佐藤さんは、現在、日本の伝統工芸をインテリアデザインに取り入れていくことを提案するお仕事をされています。お勤め先は、日本、そして世界の高級ホテルなどの内装を手がける企業だそうです。
●佐藤さんが現在のお仕事に巡り会うまで
リーマンショック後の不景気な折の就職活動で、かなり苦戦されたそうです。
卒業が近づく頃になって、自分に合わない活動の仕方に気づき、ゼミ担当の大橋先生にも相談しながら、最終的には、400倍の倍率をくぐりぬけて病院の事務職に就きます。
就職後、ホームステイに来ていたフランス人の方の影響でフランスの文化に関心を持つようになり、「フランスで暮らしてみたい」と働きながら留学準備。3年後、病院を退職して、ついに1年間のフランス留学へ。
渡仏して半年、語学をおおむねマスターしたころ、日本へ帰った時の自分のための準備も始めます。
自分は今フランスで何をすべきか、フランスにいるからできることは何か? フランス語+αで何を身につけて帰るか!? 「真剣に考えた」そうです。
そして日本の伝統工芸の可能性に気づきます。パリにある日本人建築家のオフィスに履歴書をいくつも送って、やっと、フランスで高い評価を受ける日本人建築家の事務所でインターンシップをさせてもらえることになり、そこで実務経験を積ませてもらったそうです。
帰国後は、伝統工芸と建築物の内装をつなぐ仕事がしたいと、インターネットで検索してみつけた現在の会社に手紙を書き、電話をして、なんとか面接まで取り付け、最初はアルバイトとして雇用されました。現在は正社員としてお仕事されています。すごい行動力ですね! 「とにかく働きたかった!」との言葉が印象的でした。
●まとめ
在学時、飛び抜けて優秀な学生だったわけではなく、ごく一般的なフツウの宮学生だった佐藤さん。
卒業時には大変な苦労をしてようやく就職先を獲得したのに、3年後にはそれをやめて、渡仏。フランスでのインターンシップ申し込み、今の職場への就職。
そんな彼女の原動力となったもの、変化のきっかけは何だったのでしょうか?
「最初の就職先に内定を得て少し自信がついて、実際に働き始めて、さらに自分に自信がついた」とのことでした。
一歩ずつ前に進みながら自信をつけ、行動力やチャレンジ精神で、自らの人生を切り開いていったお話に、参加した在学生たちは大いに勇気づけられたようです。
また、卒業後の社会人としての生活のなかで、心理学がどのように役に立っているのか、という在学生からの質問には、ご自身の体験にもとづいた回答をいただき、説得力がありました。参加した1~4年生たちは、大学でのこれからの学びの意欲がますます高まったのではないでしょうか。
(木野記)