キャリア支援企画(2)「言語聴覚士のお仕事」を開催しました

7月7日(金)の3校時に,「言語聴覚士(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)」についての説明会を行いました。
言語聴覚士は,心理学を活かした専門職の一つととらえることができ,学部で心理学を学んだ人たちが選ぶ進路の一つです。

今回はお二人のゲストをお招きし,以下のようなお話を伺いました。


● 須賀川 芳夫 先生
(ST。仙台医療福祉専門学校言語聴覚学科)

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言語聴覚士の仕事内容と,言語聴覚士の資格取得についてお話を伺いました。
言語聴覚士は,話すこと,聞くこと,食べること,つまり,言語機能とコミュニケーション,嚥下という人間の生活の質に関わる部分に困難を抱える方々を支援します。いわば「人の人らしさを支える」専門職であり,大変にやりがいのあるお仕事とのことでした。
また,資格取得者は年々増えているものの,現代社会においては,まだまだ人材が必要とされていることがわかりました。
資格取得までの専門学校での学びについてもお伺いしました。

● 竹村 はづき さん
(ST。2012年度心理行動科学科卒業生。東北労災病院(耳鼻咽喉科・人工内耳訓練室)勤務)

CIMG0248r竹村さんのお仕事は,人工内耳の方のリハビリで,今年で3年目とのこと。主に子どもの患者様を担当していらっしゃるとのことです。
専門職として働きたい,将来のライフスタイルにあった仕事に就きたいと考え,この道を選択されたとのことでした。学生時代に経験したボランティア活動が,このお仕事に関心を持つきっかけとなったそうです。
この仕事に携わるようになって,耳って大切なんだなぁと改めて思ったそうです。生まれつき重度の難聴の方にとって,聞こえを獲得することがいかに難しいかを思い知らされる仕事そうです。しかし,一つずつ段階を踏んで音の存在に気付き,音が聞こえたかどうかがわかり,音に意味があることに気づいていくお子さんたちの様子を見るのが,とても楽しくやりがいのある仕事だと感じていらっしゃるとのことでした。
このほか,人工内耳はどのようなものかを画像で見せていただいたり,人工内耳の方のリハビリではどのようなことをするのか,人工内耳での音の聞こえはどのように違うのかなども実際に聞かせていただき,お仕事について具体的に知ることができました。

 


今回は1~4年生の23名が参加しました。心理学を勉強したのちに,医療現場で活躍するという選択肢があること知り,進路選択の考えの幅が広がったようです。
以下,参加者の感想の一部をご紹介します。

  • 言語聴覚士の活躍する場所は、病院、学校と、多様であることがわかった。
  • 臨床心理士の資格を取りたいと思っていたが、このようなキャリアもあることがわかって、視野が広がった。
  • 心理学を活かせて、子どもと関わる仕事はないかと考えていたので、とてもためになった。
  • 人の生活と向き合いながらの仕事は、苦悩の連続だと思うが、やりがいのある、素晴らしい仕事だと思った。
  • 自分の夢のために、アクティブに行動していらっしゃる点が尊敬できる。見習いたいと思った。

(木野記)