ハラスメント防止委員会 2015年度第2回学生対象講座「ジェンダーと人権」を行いました

ハラスメント防止委員会は、2015年度第2回学生対象のハラスメント防止講座「ジェンダーと人権」を開催しました。11月16日(月)に、小島妙子先生(弁護士、 ジェンダー法学会理事長)をお迎えして「ジェンダーと人権―職場におけるハラスメントに遭わないために」と題するご講演をいただきました。法律家の立場から女性の生き方や女性と人権、とくに職場や教育の場におけるハラスメントにかかわる法律の基礎知識を中心に、お話しいただきました。

ハラスメントは、地位を利用し濫用し、人間の尊厳を傷つける態度や行為であり、不均衡な力関係のもとに起きること、また、職場や教育機関において実際に起きたセクシュアル・ハラスメント事案と判決の具体例、さらに、男女雇用機会均等法における事業主が講ずべきセクハラ措置義務、セクハラに関する労災認定基準など、近年の動向にも言及されました。そして、もし被害にあった場合、どのように安全と安心を確保し、証拠を残し、どう支援を要請していくかといった、実践的なハラスメント対処法も伺うことができました。

今回の講座には、2年生、3年生を中心に60名を超える学生が集いました。参加学生からは「講座を通して、女性が働くうえでセクハラやマタニティハラスメントの被害を受けている現実を知った」「セクシュアル・ハラスメントは人権侵害」であり「職場や学校で、女性が不当な扱いをされるいわれはないことがよくわかった」「これからの就職活動、将来の職場で活かせる知識と実践を学ぶことができた」「自分を守るためには、声をあげることが重要」といった感想が寄せられました。

小島先生の熱く密度の濃いご講演をふまえて、学生たちの学びと気づきがエンパワーメント(力をつけること)へとつながり、「人権侵害を許さない社会」を目指す一助となれば幸いです。