生活文化デザイン学科専門科目「生活造形論」特別講師でもあるデザイナー芝崎るみ氏の展覧会で、江戸の人々の表現活動を通して今日のデザインとファッションを考える講演「江戸の意匠と流行―遊びから生まれる意匠・別注品がモードを作る―」を行います。
「芝崎るみの仕事展 ゆかたは江戸のダイナミクス」
7月5日土曜 14時から16時
会場 : CALM & PUNK GALLERY
〒106-0031 東京都港区西麻布 1-15-15 浅井ビル 1F
歌川派の版元であり創業400年の伊場仙社長、吉田氏による江戸の広告業についてのお話もあります。
「江戸」を通して現代のデザインやファッション、もの作りを考える時間を共有できれば幸いです。
※なお上記展覧会は7月3日木曜から6日日曜まで開催されています。詳細は会場CALM & PUNK GALLERYのサイトでご確認ください。
江戸の意匠と流行―遊びから生まれる意匠・別注品がモードを作る―
ゆかたが夏の遊び着として展開しはじめた近世後期の江戸では、戯作や浮世絵の世界、趣味人たちの交遊から、それまでにはない自由さを持つ意匠が生み出されました。既成概念に収まりきらない着想は豊かな感性と遊び心を持つ人々の間から発し、やがて江戸の意匠として広がってゆきます。
読んで楽しむ山東京伝の見立小紋がいつの間にか現実のものとなっていったように、虚構と現実のボーダレスな関係や出版文化と直結する視覚の広がりが注目される江戸の意匠を通し、今日のデザイン、ファッションを相対化する視点を探ります。
生活文化デザイン学科教授 大久保尚子