日英芸術文化交流公開シンポジウム
型紙文様の可能性を考える―ロンドンに渡った江戸の型紙、東京に生きる型染めの水脈
英国におけるジャポニズム期型紙コレクション研究者と日本の参加者が集い、型紙文様の可能性を共に考えます。
開催日時 2018年12月1日(土)13時から17時 (12時40分開場)
会場 東京和晒創造館3階 ギャラリースペースT3
〒124-0012 東京都葛飾区立石4-14-9 京成立石駅出口1より徒歩8分
入場無料です
お問い合わせ先 宮城学院女子大学生活文化デザイン学科 大久保尚子 nokubo@mgu.ac.jp
JICEF(国際文化交流事業財団)2018年度人物交流招聘事業の助成を受け、ジャポニズム期の型紙コレクションを所蔵している英国ミドルセックス大学英国建築デザイン博物館(MoDA)室長ゾーイ・ヘンドン氏と同館染織研究員マークハムまみこ氏をお招きすることになりました。
宮城学院女子大学で行う講演会に続き、12月1日(土)、日英の参加者が型紙文様の可能性について考えるシンポジウムを東京葛飾区の会場で開催いたします。
型紙文様、型染め、デザイン、ジャポニズム、日英文化交流史などにご関心をお持ちの皆様のご来場を心よりお待ち申しあげております。(生活文化デザイン学科教授 大久保尚子)
プログラム
第一部 13時~15時 講演
1.19世紀英国ジャポニズムに見る型紙デザイン活用について
英国ミドルセックス大学MoDA (Museum of Domestic Design and Architecture)
英国建築デザイン博物館室長 Zoë Hendon(ゾーイ・ヘンドン)
2. 19世紀にロンドンに渡った江戸末期-明治初期の染色型紙文様の際立つ特徴
英国建築デザイン博物館染織研究員 Mamiko Markham(マークハムまみこ)
3. 遊びの世界が生み出した江戸の文様から近代の図案へ
宮城学院女子大学生活文化デザイン学科教授 大久保尚子
第二部 15時15分~17時 パネルディスカッション「型紙文様の可能性を考える」
型染作家による報告
小倉 充子 図案家・江戸型染作家
内藤 早苗 注染(ちゅうせん)作家 女子美術大学芸術学部デザイン・工芸学科非常勤講師
中野 史朗 和更紗 染色職人
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ディスカッション
幕末の開国後、ヨーロッパでは日本の美術工芸への関心が高まる中、浮世絵や陶磁器、きものなどとならび、主に型染めに用いる型紙が注目されコレクションされました。現在、ヨーロッパ各国でジャポニズム研究の一環として、型紙コレクションの研究が盛んに進められています。
この度、英国における日本の型紙コレクション研究の第一人者であるゾーイ・ヘンドン氏とマークハムまみこ氏をお招きし、研究交流の機会を持つこととなりました。19世紀末の江戸東京周辺で「発見」され、蒐集された日本の型紙文様は、英国において新たなデザインに応用され続けています。そのような型紙文様が持つ可能性について考える上では、同時に、日本において今日至るまで続いてきた型染め作品の創作や、表現特性についても十分に理解する必要があります。
型紙を介して生み出される文様が持つ可能性について日英の参加者が共に考えるために、ヘンドン氏、マークハム氏による日本の型紙文様の英国での受容、デザインへの影響に関する講演、日本側からの江戸東京の型染め制作の今日に至る水脈を振り返る講演・型染め作家による報告を行い、フロアの皆さんと共に意見交換する小規模なシンポジウムを開催いたします。
会場への行き方
上野駅より東京メトロ銀座線→ 浅草駅 都営浅草線乗り換え →京成立石駅下車
京成立石駅の改札を出たら、直進して左側の階段を下り、(アーケードが無い方の)立石駅前商店街を道なりに進む。商店街を抜けてもそのまま直進する。
小さな信号を渡ってS字の道なりに進む。桜並木の手前で「加留美亭(焼肉店)」が確認できたら、左折して約200メートル進むと到着。